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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
万聖節前夜祭 3
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数の魔物。ハロウィン霊災たちが激しいラグを起こして無へと還る。
強い。
ここの魔物たちは京子の命令で戦意がないということを差し引いても強い。この祓魔官はかなりの使い出だろう。
そんな祓魔官と、目が合った。
「式神作成っ、
急急如律令
(
オーダー
)
!」
防瘴戎衣をきっちりと着込み、退魔刀を腰に下げた祓魔官の正装。そんな姿が実に絵になる壮年の男性祓魔官は京子の姿を見るなり攻撃をしかけてきたのだ。
祓魔官の打った簡易式は四羽のカラスの姿となり、襲いかかってきた。二羽のカラスは低空を疾走し、二羽のカラスが上空から急降下する。
「バン・ウン・タラク・キリク・アク」
京子は刀印で五芒星を描き、セーマンの障壁を展開。四羽のカラスは呪力の壁に衝突するとラグを生じさせて呪符へと戻る。直後、左右の空間でもラグが走り四体の大きな人影が現れる。
うち二体は京子の護法式である白桜と黒楓で、先ほど同様にハロウィン仕様のマタドール姿をしていた。
別の二体。分厚い鎧を着込んだ重戦士。剛健で無骨な姿は陰陽庁制護法式『モデルG1・仁王』だった。三メートル近い重量級の式神で、祓魔官の間でもっとも多用されるスタンダードなもの。呪術犯罪捜査部部長にして神扇の異名をもつ十二神将・天海大善はこの仁王をカスタマイズした金士と銀次という特製の護法式を使役していることで有名だ。
カラスを象った簡易式による攻撃はおとり。本命は二体の仁王による挟撃だったのだが、京子は相手と周囲の霊気の動きを見て、隠形したままこちらにむかう仁王の気配を察知し、白桜と黒楓で迎撃したのだ。
「モデルG2・夜叉だと!? きさま、霊災ではないな!」
甘い仮装とはいえひと目で京子の護法式の種別を見抜いたのはさすが現役の祓魔官といったとこか。
「この騒ぎはきさまの仕業か、おとなしく縛につけ!
急急如律令
(
オーダー
)
!」
障壁に弾かれ地面に落ちていた呪符から植物のつたが生じて、京子を捕縛せんとのびる。
一枚と見せて複数の呪符を打つ、簡易式に別の呪符を忍ばせる。祓魔官というより呪捜官の戦いに近い。この祓魔官は霊災修祓のみならず対人呪術戦にも慣れているようだった。
「溶かせ!
急急如律令
(
オーダー
)
!」
さらに火行符による攻撃。これは京子が木行符による呪縛を金剋木で相剋することを予想しての行動であり、場合によっては木行符に相生させ、木生火による強力な炎による攻撃に切り替える狙いもあった。
「縛につけと言うが、やる気まんまんじゃないか」
「それだけあたしたちのことを強いって認めてるのよ、光栄じゃない」
肩の秋芳とのん気に会話しつつ、京子の手は迅速に動き、指先が遅滞なくひるがえって印を結ぶ。
祓魔官の表情が変わった。なにをするかがわかっ
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