暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア ~とある武偵の活動録~
~prelude~
~tragedy and encounter~
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
手で引いていたブレークコードのハンドルにつま先を突っ込み、逆さ吊りの姿勢になった。そのまま物凄いスピードでまっすぐ飛んでくる。
都合、俺はアイツに向かって走る形になった。

「−マジかよ……!」

相手の意図が分かって、俺は青くなる。こっちが気付いたことに気付いたらしく、少女は、

「ほらバカっ!全力でこぐっ! 」

大声で命令しつつ、逆さ吊りの手を十字架みたいに広げた。

−バカはそっちだ!そんな助けかたがあるか!

もう俺はやけくそでチャリをこぐ。 全速力で!

2人の距離はみるみる縮まっていく。

−上下互い違いのまま、俺は少女と抱き合った。
そしてそのまま、空へさらわれる。息苦しいくらいに顔が押し付けられた少女の下っ腹からは、クチナシの蕾のような、甘酸っぱい香りがして−

ドガアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!!

閃光と轟音、続けて爆風。俺が乗り捨てたチャリが、木っ端微塵に爆発したのだ。

あの爆弾はやっぱり本物だった−!

熱風に吹っ飛ばされながら、俺たちは−引っ掛かった桜の木にパラグライダーをもぎ取られ、グラウンドの片隅にあった体育倉庫の奥に突っ込んでいった。
がらがらと音を上げ、何にぶつかったのかも分からず……

−俺の意識は 途切れた。


[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ