ペルソナ3
1883話
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「ちょっと、伊織のあの態度何よ。感じ悪いわね」
「そうね。何か理由があって喧嘩したんだろうけど……ちょっと、ねぇ」
俺と順平のやり取りを見ていた他の生徒達がそんな風に話している声が聞こえてくるが……順平の態度は、他のクラスメイトにも悪影響を与えているらしい。
有里のようにモテるって訳ではないが、順平はクラスのムードメーカー的な存在だ。
それだけに、順平がこの調子だとクラスの雰囲気も悪くなりかねない。
……一体、どうしたものやら。
そんな風に悩んでいる間にも時間は流れ、やがて鳥海がやってくる。
「はいはい、皆席についてちょうだい。朝のHRを始めるわよ」
鳥海の登場で、一応クラスの雰囲気がこれ以上悪くなるのは止められ……そのまま朝のHRになるのだった。
3時限目の体育の時間、今日は体育館でのバスケをやっていた。
「うおっ、またアルマーが抜いたぞ! 残りは1人だ!」
素早くフェイントを仕掛け、男を抜いてそのままリングとの距離を縮めていく。
そんな俺の前に現れたのは、順平。
基本的に俺を無視している順平だったが、それでも体育の時間にバスケで対戦している中で、俺を無視するような真似は出来ない。
俺への対抗心から、順平は鋭い視線をこちらに向けてくる。
順平もそれなりにタルタロスには行ってるので、ある程度身体を動かす事が出来る。
実際、俺のチームとやる前には、バスケ部を相手にしてもいい勝負をしていたし。
バスケが本職のバスケ部を相手にいい勝負をするんだから、タルタロスでの経験がどれだけ濃密なものか、分かるだろう。
まぁ、命懸けの戦いを行って、それでも何の成長もなかったら、それはそれで色々と問題はあるだろうが。
ともあれ、そんな理由で順平の中にはある程度の自信があったんだろう。
それは決して間違っていない。
だが……唯一にして最大のミスは、タルタロスに行ってるのは順平だけではないし、そもそも俺はタルタロス以上の修羅場を幾つも潜り抜けてきているのだ。
勿論俺の混沌精霊としての身体能力は使っておらず、一般的な高校生かそれよりちょっと上くらいの身体能力に抑えている。
それでも、順平を相手にするには十分だった。
順平の前で一旦ドリブルを止め、自分の足の間を通すようにドリブルする。
レッグスルー……とかいう技の名前だったか。
かつて俺がネギま世界にいた時、クラスメイトの明石から教えて貰った技だ。
もっとも、そこまで高度な技ではないし、そもそも明石が……というか、明石の入っていたバスケ部がそこまで強い訳でもないので、この技もそこまで洗練されているという訳ではない。
それこそ、バスケ部の部員であれば対処出来ても問題はなかっただろう。
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