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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜Cross over〜
Destruction;崩壊
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てっきりあの外見は、デュエルアバターに新種のテクスチャでも貼っているのかと思っていたが、あの脆さは本物の肉体のそれかもしれないな」
そう言って黒雪姫は先刻手痛い一撃を貰った胸元の装甲を撫でるように触った。クレーターの如く陥没しているそこに一瞬視線を向ける。
「だが、あの桁外れの挙動と体捌きで中々分からなかったが、さっき気付いたことがある」
「それは……何なんだ?」
「それは――――ッ」
ビン、と。
ゆるんだ糸が張り詰めるような感触。
皮膚を粟立たせるようなその変容に思わず口を閉じた両者に、むしろのんびりとした調子で言葉が投げかけられる。
「?苣?メ??メ??」
「……お呼びなようだぞ?」
「あの支離滅裂な言葉分かるのかよ」
残り時間はもう120秒を切っている。おそらく次が正真正銘最後の剣ヶ峰だろう。
真正の極敏捷型にもかかわらず、真正面から悠然と近づく矮躯は畏怖すら誘う姿だ。
「っ」
思わず腰のホルダーを確かめる。
己の持って生まれた武器。コミカルな見た目に反し、要塞のどんな火力コンテナよりも高い
単体火力
(
DPS
)
を誇る小さな誇り。
そのつるりとしたカバーを撫でた後、小さな少女アバターは太陽のフレアのような苛烈な白光を相貌に迸らせる。
「さぁ――――行くぞッ!!」
スカーレット・レインの強化外装は、要塞型の《インビンシブル》が有名だが、その陰にひっそりと存在する小銃については、ついぞ語られることはあまりない。
それもそのはず。赤の王たる彼女が本格的にその名を轟かせた、レベル9に至る大規模戦闘で並み居る猛者を前に微動だにしなかったのも、通常対戦で用いるのも、たいていはその二つ名《
不動要塞
(
イモービルフォートレス
)
》が指し示す通りインビンシブルだったのだ。
だが。
彼女の最強の得物は、その要塞ではなくその小銃であることは、もっと知られていない。
銘は《ピースメーカー》
銃身
(
バレル
)
部分のカバーを回転させることによりチャージを開始。経過時間に比例した破壊力を提供できるアビリティを持っている。
「喰ら……ぇッ!!」
流れるような抜き撃ち。
それによって戦闘状態へ移行したことの宣言であるが、対する少年の顔は別段緊張に動いてはいない。見た目の拳銃タイプなのが、油断を誘っているのだろう。
―――ド肝抜けゴラァ!!
心意技を放った際にチャージを開始していたから、最低限五十秒以上は力を溜め込んでいたはずだ。
バンッ!!
果たして、銃口から発射されたエネルギー弾は、小銃の発射音サウンドエフェクトに反し、絶大な威力を解き放った。
狙いは直近の対戦相手との間の
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