暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
コラボ
〜Cross over〜
Destruction;崩壊
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あり、そこまでの大被害という訳ではなかった。だが、ノーバウンドで二、三メートルも吹っ飛び、水切りの石のように地面を抉りながら止まった頃には、体力ゲージは半分を切っていた。

慌ててロータスを見るが、こちらは強運なことに自分がクッション代わりとなってダメージは行っていない。

カツ、と足音。

月光を背に顔に濃い影を落とす少年はゆっくりと歩を進めていた。

「R??ム苣?メ??メ?膣メ?膠メ釣?モ??メ??ィ??メ??モ」

「……へっ、わっかんねぇよ」

吐き捨てるように返答しつつ、小声で間近の漆黒のアバターに極小のボリュームで投げかける。

「おい、ロータス。まだ行けるか?」

「っ、愚問……だな。ここまでコケにされて引き下がる道理があるまい」

気丈なセリフだったが、その反面受けているダメージは相当なものだ。大半は装甲に吸われたとはいえ、ブレインバーストの痛覚フィードバックならば一時的に呼吸困難に陥っていてもおかしくなかったはずなのに。

「速さで勝負しても無理そうだぞ。あたしの心意技で互角くらいは行けそうだが、高速戦闘の経験が違う。さっきみたいにあしらわれて終わりだろうな」

「だが左腕は潰した。武器を持っているならともかく、体術主体ならば身体バランスがキモなはずだ。そこから崩せられれば……」

「左腕ねぇのはお前もだろ……。それになロータス、それは《鉄拳》パウンドみてぇなラッシュ型なら通用するかもだが、ヤロウの戦法は典型的なH&A(ヒットアンドアウェイ)だ。まずはアレを叩き落すトコから練らなきゃ一方的に削り潰されるぞ」

「ああ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

圧倒的な機動力を下地にしたノーガード戦闘にして、ノーダメージを狙える数少ないバトルスタイル。

あの完成度を前にしては、小細工は通用するのかすら不安に思えるような所だが、横目に見えるバイオレットの眼光は欠片も勝利を疑っていなかった。そのことに軽く溜め息を吐きそうになり、

「つっても、ヤル気だけあっても、根性論で解決するような敵じゃないぞ。あたしの強化外装(インビンシブル)も再展開にはまだかかるし、何より弾幕張っても避けられる未来しか見えねぇ。デカい一発のアテは……なくもないが、そりゃ当たったらの話だぞ」

「分かっているさ。――――だが、付け入るスキがまるでないということもない」

「防御面の脆さの話か?」

漆黒のアバターはこくりと頷く。

「無論それもある。
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