~prelude~
~prelude~
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……ピン・ポーン ……
微かなチャイムの音で俺、如月彩斗は目を覚ます。
……ピン・ポーン……
どこだ?…隣…遠山キンジの部屋か。
……ピン・ポーン……
客が来てるのに、いつまで待たせるつもりだよ…
っていうかこんな朝から誰だ? 見に行ってみるか。
―ガチャッ
玄関を開けて外へ出ると、そこには、
「…白雪か、おはよう」
俺の声に気付いた白雪。振り返り様に持っていたコンパクトを隠したが… 髪でも整えてたらしい。
「あっ、 あっくん!おはよう」
―星伽白雪。外見は名前のとおり雪肌で、さっき直していた黒髪は前髪ぱっつん。目付きはおっとりと優しげで、まつ毛はけぶるように長い。
まさに絵に描いたような大和撫子…とでも言おうか。
実家が先祖代々続く神社で、白雪はその巫女らしい。
因みにあっくんとは、俺のあだ名である。
「朝からキンジの部屋に何の用だ?」
ここは男子寮。そこに女子が朝から来るのは気になる。
「あっ うん。あのね…」
―ガチャッ
不意にキンジの部屋のドアが開く。
「白雪、彩斗もか。何の用だ?」
―遠山キンジ。神奈川武偵中の頃からの
俺の親友だ。 何故かは知らないが極度の女嫌い。
「キンちゃん!」
キンちゃんとはキンジの古いあだ名だ。
「その呼び方、やめろって言ったろ」
「あっ……ごっ、ごめんね。でも私……キンちゃんのこと考えてたから、キンちゃんを見たらつい、あっ、私また キンちゃんって…… ご、ごめんね、ごめんねキンちゃん、あっ」
白雪は見る間に蒼白になり、あわあわと口を手で押さえる。
…………何だろう。注意する気も失せそうだな…
「っていうか、ここは仮にも男子寮だぞ。良くないぞ、軽々しく来るのは」
―と、キンジが注意する。
「あ、あの 。でも私、昨日まで伊勢神宮に合宿で行ってて…… キンちゃんのお世話、何にも出来なかったから 」
白雪、超が付くほどの真面目だな。良いお嫁さんになりそうでなにより。
「しなくていいって」
「で、でも……すん、ぐす…………」
「あー分かった分かった!」
男は女の涙に弱いと言うが、本当だな。恐らく今がそれだ。
「彩斗はどうする、上がってくか?」
「いや、いいよ。ありがとな。また後で」
「ああ。またな」
―パタン
―早く朝ごはん作るか。お腹空いた。
―「いただきます」
朝ごはんのメニューは、
ごはん・ベーコン入り目玉焼き・コンソメスープ・生ハムサラダだ。
「うん、美味い。 っと…リモコンどこだ?
あ、あった」
―カチッ
テレビをつけると、武偵
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