ロクでなしども、出会う
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あなたひょっとして魔術学院の関係者ですか?」
「まあな」
「俺の生まれはここから遥かに遠い辺境にありましてね、魔術なんて存在しないんです。だからこの国の魔術に興味があって、色々と聞きたいことが――」
「あっそう、じゃあね」
すたすたと歩き去ろうとするグレン。
「パン屋でのやり取り見てましたが、商売上手ですね。夕食がまだならご一緒にどうです。おごりますよ」
「……あー、どうしよっかなぁ。あんまショボいとことか行きたくないしなー」
「『空の骨休め亭』なんてどうです」
それなりのものをそれなりの値段で提供する、冒険者の店だ。
「ちっ、しょうがないなー。行ってやるよ」
ただ飯にありつける。グレンはふたつ返事で了承した。
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