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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
巫之御子 余談
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正しい入りかただ。

「ひゃっ、冷た」
「おおぅ……、これはこれは、なかなか心地よい」

 チャプチャプと水音を立てて器用に背泳ぎをするコン。尻尾が舵の役を果たしているのか、かなり安定した泳ぎを見せている。

「じゃあ夏目はまず水に慣れるとこからだな。顔を水につけてみようか」
「もうっ、そのくらいはできます! もぐれます! 泳ぎを教えてください!」
「あはは、そうか。じゃあ――ッ!!」
 ふたたび春虎の視線が夏目の身体の一部を凝視してしまった。
 なぜなら――。
 
 透けて見えていたからだ――。

「春虎君?」 

 怪訝そうな表情で小首をかしげ、のぞきこむように春虎をうかがう夏目。
 小動物のようなかわいらしい仕草だが、春虎にはその愛おしい姿を見る余裕はなかった。
 なぜなら――。

 透けて見えていたからだ――。

 どこが透けて見えていたか?
 夏目は白い水着。それもどこで購入したのか、極めて薄い布地のものを着ているのだ。
 つまり――。

 「春虎君? ねぇ、どうしたのさ?」

 春虎の中の『虎』が目覚めようとしていた……。

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