ペルソナ3
1882話
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真田の場合は、まだ前衛同士という共通点がある。……それでも拳と槍だと、間合いに相当の差があるんだが、それはともかく」
そう言い、どこか期待の視線をこちらに向けているゆかりを見ながら、口を開く。
「ゆかりの場合、基本的には弓での攻撃だろ? 生憎と、俺は弓を使った事は殆どない。銃ならともかくな」
そう告げ、シャドウミラーで作られた拳銃をゆかりと荒垣の前に出してみせる。
以前俺が使うか? とゆかりに聞いた時に見せたので、ゆかりは特に驚いた表情を浮かべてはいなかったが、荒垣は俺が空間倉庫から拳銃を取り出したのを見て、驚愕に目を見開く。
「ちょっ、待て。お前、何で銃なんか持ってるんだよ?」
「何でと言っても……必要だから?」
「……お前、本当に何者だ?」
「それは今更の質問だろ。ペルソナ使いが集まっているこの地域に、ペルソナ使いじゃないにも関わらず、シャドウを倒すだけの実力を持った、正体不明の人物なんだから」
「正体不明って、自分で言うのかよ」
呆れを込めてそう告げてくる荒垣だったが、それが実際の話なんだよな。
「自分で言うも何も、事実だからな。で、そんな俺なんだから、銃の1つや2つくらい持っていてもおかしくはない」
もっとも、正確には1つや2つどころじゃないんだけどな。
色々な場所から奪ってきた銃火器が大量にあるし、普通の人間では自分だけで持つのは難しい重機関銃とか、そういうのすら持ってるし。
……それを言うのなら、ジェネシスを忘れる事も出来ないか。
そろそろ、本当にジェネシスをどうにかした方がいいと思うんだが。
今なら、おまけにバルジも付いてきます的な。
「とにかく、銃とかに関しては気にするな。実際、ゆかりは気にしている様子もないだろ?」
そう言いながらゆかりに視線を向けると、そこではゆかりが苦笑を浮かべていた。
「アクセルの場合、気にしてもしょうがないってのが大きいと思うんだけどね」
まぁ、ゆかりの場合、俺がこのペルソナ世界の外から来た存在だって知ってるし、火星まで連れて行ったりしたしな。
実際に火星に行ったという現実がある以上、ゆかりが俺の事について気にしてもしょうがないと思ってしまうのは、ある意味当然なのだろう。
「随分と付き合いがいいな。……だが、拳銃を人前で出すような真似は、しねえ方がいいぞ。もっとも、俺が言うまでもなくその辺りは分かってるんだろうけどな」
「俺だって、信頼してない奴の前で、こんな事をするつもりはないさ。……どのみち、銃火器の方はあまり使うつもりはないし」
俺が今まで経験してきた物騒な世界と違い、この世界では当然のように日本で銃火器を見るような事はない。
勿論今までにもそういう世界はあったのだが……何だかんだと
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