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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
巫之御子 2
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うおしまいだよ! だって拾参番隊は桃矢ちゃんが入って四人組にパワーアップしてるんだから! ガンガン成績上げてだれにも文句言わせないもん!」
彼の名が出たことで桃矢に視線をむける琥珀。
「その桃矢くんだけど、なにか隠してるでしょ? 私の目にはわかるわ。あなたの奥底に眠る不祥な霊圧になにか変化があったことが」
「……おい、琥珀。無駄話してないでさっさと片づけよう」
「白亜ちゃんの言うとおり、早々にすましてしまいましょう」
「ん、そうね」
「おやおや、ずいぶん簡単に言ってくれるじゃないか壱番隊のみなさん。プール掃除とはいえども案件は案件、これも神託のうちだ。社を守る巫女として掃除は基本中の基本。おざなりではこまるぞ」
「そう言う拾参番隊は『おざなり』どころか『なおざり』じゃない? ずいぶん汚れが残ってるけど」
「そ、それは今さっき始めたばかりだからだ。仕方ないだろ」
「せっかくだからどちらがより汚れを払えるか勝負しましょうか?」
「いいだろう、望むところだ!」
「ふふ、言ったわね」
琥珀は袖口から数枚の呪符――簡易式符――を取り出す。
「それじゃあ呪術はお掃除にも使えるというところを見せてあげるわ。――
急急如律令
(
オーダー
)
」
あらかじめ術式を組み込んでいたのだろう、式符の一枚一枚が琥珀自身の姿を象り、プール内に顕現した。その手にはご丁寧にもデッキブラシが握られている。
「さぁ、式たちよ、主命である。陰なる穢れを祓えっ、散!」
0コースから10コースまでを一気に拭き上げ――ようとするも、その動きはまるでスローモーションのように緩慢で遅い。
「ぜぇぜぇはぁはぁ……。さ、さすがに十体同時に操るのは骨が折れるわね……」
「琥珀、そんなにいっぱい呼び出すからだ……」
「そうですよ、こういうのは精度も大事なんですから」
言うと白亜と眞白も自身の姿をした簡易式を呼び出し、清掃に入る。
「負けませんわ」
「そっちがそうくるならこっちだって!」
壱番隊に倣い、拾参番隊の面々も簡易式を打って清掃に入った。
「ええっと、僕は普通にお掃除しよう……」
呪術を交えたお掃除合戦を横目に、重心を意識してのモップ拭き作業に入る桃矢だった。
およそ三十分後。
「え〜い、なぜ落ちない!」
「ほんとしつこい汚れ……」
総勢七人で呪術まで使い、競うように掃除しただけあり、清掃はあらかた終わった。だがプール内の一カ所。緑色の喪が生い茂り、そこだけ濁った水たまりのようになっている所があるのだが、この汚れが頑固でなかなか落ちないのだ。
「これ、いくらなんでもおかしいですわ……」
ふと、きのうの餓鬼のことを思い出した桃矢は見鬼を凝らしてその汚れを『視
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