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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
巫之御子 2
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カートに分かれたベリーダンスの衣装のようなツーピースの水着なのだが、スパンコールやビーズが多用されておりキラキラと輝いている。そのため露出自体は少ないのだが、妙にいかがわしい。
「うふふ、せっかくのプールですし気分だけでもと思いまして」
「あはははっ、もみもみだって水着持ってきてるくせに〜」
「な!? そ、それはその……。掃除が終わった後にちょっとだけ水に入ろうかなぁと……」
「あらあら、みんな考えることは同じですわね」
「それじゃあさっさと終わらせようよ!」
「よし! では四人で清掃範囲をきっちり決めて効率よく進めよう。0コースから4コースまでを私が、5コースからは朱音が、珊瑚と桃矢はそのままプールサイドを分担して掃除して……、桃矢。聞いてるのか? 桃矢っ」
プールサイドで一心不乱にブラシ拭きをしている桃矢は先ほどの授業中、秋芳から言われた言葉を脳内で反芻していた。
曰く。
ミット打ちや組み手といった、だれでもできる訓練でも人によって大きな差が出る。なぜか? 技術が上がっていく人はどんな練習も漫然と流れ作業的におこなうのではなく、様々な試行錯誤をして考えながら練習しているからだ。
一日じゅう起きている間のほとんどが鍛錬も兼ねていると思え。食事の姿勢や椅子の座り方。服を着る、脱ぐ。などなど……。これらの動きの一つ一つを意識し、どうすればより効率的に身体を動かせるか。そういうことを考える人間と考えない人間には、小さいが決定的な差が生じるものだ。
たとえば窓拭きも手先の動きだけでやるとすぐに疲れてしまうが、腰や膝などの下半身も動かして上半身の動きと連動させると疲れにくく、全身の力が拭いている手に集中するからしっかりと拭くことができる。
これは全身を連動して力を一点に集中するという武術の技にも共通することだ。
前から何人も連れ立って歩いて来た時に隙間を見つけてギリギリのところですり抜けるのは体捌きに通じる。
某アニメーターは動体視力を鍛えると称して、オートバイでトラックやバスの隙間をすり抜けることをしていたそうだ。
暮らしの中に修行あり。
『ベスト・キッド』の修行はちゃんと意味があるんだよ! ワックスかける、ワックスとる。服を脱ぐ、服をかける、服を着る。あれも立派な修行なんだよ!
最後のほうはなんかちがう気がしたが、おおむね理解できた。
(暮らしの中に修行あり……、ポイントなのは体重。重心の移動と手足の動きを連動させることで末端の手足に重みをつけさせること……)
「桃矢―っ!」
「わっ!? な、なんですか?」
「『なんですか?』じゃない! なにをボーッとしてるんだ」
「すっ、すみません。お掃除に夢中で聞こえませんでした」
「あらあら、桃矢さん。一意専心もいいですけど、周りにもきち
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