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IFもしも、ラインハルトに双子の妹がいたら。
番外編
前言撤回。

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「あの、ラインハルト?ちっ近すぎませんこと?」

ティアナは頬を紅葉のように真っ赤に染めながら戸惑ったように言う。

「?どこがだ?」

ラインハルトは不思議そうにだが、ティアナの紅く染まった頬を見るのが楽しいのかいつもは、硬質な氷のような笑顔しか浮かべないのに太陽に照らされた向日葵のような笑みを口元に浮かべている。

「ですから、、う?、ちっ近すぎるんですのよー!!!!」

ついに耳まで真っ赤に染めたティアナの絶叫が屋敷中に響き渡った。

ティアナは助けを求めようとあたりを見回すが生憎助ける気はない。

此処、カタリナ邸のホールでは社交ダンスの真っ最中。
ティアナのパートナーを務めるラインハルトの実力をみたいとの事で偶々士官学校の休暇中だった俺たちが訪ね、

「ラインハルト兄上達が来ているなら行きます!」

とクラウディアが喜び勇んで(ちなみに書類は全て終わっている)駆けつけ、ヒルダもみんなが集まっているなら

「是非とも行かせていただくわ!」

とクラウディアやティアナ、俺たちに議論を交わす様の資料を持って来て、しかも何故かクラウディアの婚約者まで来ているし………。
いや、うん。教師役がいてくれているのはありがたいよ。
それは、もう。
でも、あんた一応、軍人だよな!
こんなところにいて良いのかよ!

………。
まあ、クラウディアの婚約者だから気にしたってしょうがないよな。

さて、いまはパートナーとのダンスに集中しよう。
前言撤回。
出来るか!
だから、余計な事を考えていたのに!
ああ、もう!
何というかと体をある程度密着しているからか、良い匂いがさっきからずっと香ってくるんだよ!
本当に理性が死ぬ。
本当に身分差が憎い。
このまま、抱き締めて監禁してしまいたい。
俺が危険な思考に行き着こうとした時、

「っう!」

クラウディアに見透かされたように10センチくらいのヒールで足の甲を踏まれた。

俺が痛みに悶絶していると踏まれるところを見ていたヒルダは苦笑いしていてクラウディアはこちらを睨む。まるで

「ヒルダに手を出したら許さない!」

と言っているかのように。

相変わらず怖い女。と思いその後理性と三時間近く戦うのであった。
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