EX回:第28話(改2)<暁の水平線>
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の犠牲が横たわっている。つまり今の平和は、その上に成り立つ血塗られた歴史なのだ。
そういった先人の志を受け止める覚悟無しに海軍の防人は務まらないだろう。もちろん艦娘たちも同様だ。
だが私は彼女たちを信じている。無邪気に暁の水平線を眺めて歓声を上げるこの娘たちも単なる少女ではなく高い志を受け継ぐ現代の防人たちだ。
そもそも自然の景色に感動できる感性があることは、それだけ深い心情の世界を持ち合わせていることになる。
そんな彼女たちに、わが国と世界の運命が託されているのだ。そして私は彼女らを束ねる指揮官だ。
艦娘だけでも人間のみでも、この重大な使命は全うできない。まさに私たちは一蓮托生だ。
それは美保鎮守府という特殊な場所であっても変わらない。むしろ私たちに課せられた期待の大きさを自覚してさらに前進していきたいと思った。
「司令」
祥高さんが時計を見ながら声をかける。
頷いた私は彼女らに声をかけた。
「そろそろ行くぞ」
『はい』
艦娘たちは返事をした。一人ひとりがとても輝いて見えた。
雄大な自然の前では人も艦娘も素直になるのだろう。
そして海の向こうに朝日が顔を出した。
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