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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
巫之御子 1
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ないよ、生まれは奈良葛城、血液型は知らない、好きな食べ物は日本蕎麦、趣味は映画観賞、好みのタイプはクリスマスとハロウィンに『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を独りで見るような女の子、恋人はいる」
この十万三千冊の魔道書を記憶してたり、白ワイン一滴で酔っぱらう男装の執事みたいな鼻にかかった声の子が一の瀬朱音、と。
「こちらこそよろしく。『あらあら、うふふ』て、なんかサザエさんみたいだな」
このつねに専用の机と椅子を用意しているお嬢様みたいな声の子は三亥珊瑚。
よし、おぼえた。三人娘の顔と名前と声が秋芳の脳に刻み込まれる。
「桃矢、紅葉、朱音、珊瑚。緋組拾参番隊か……。今後ともよろしく」
「はい! よろしくお願いします、賀茂先生」
「こちらも自己紹介してもいいですか、賀茂先生?」
そこに別の声が割って入る。
「私は白組壱番隊の四王天琥珀。よろしくね、先生」
「白組壱番隊、七穂氏白亜」
「同じく白組壱番隊の十字眞白です。よろしくお願いします」
(ええと……、
変身
(
トランス
)
能力を持った、えっちぃのは嫌いな殺し屋の女の子のような声をしているのが四王天琥珀。つねにモデルガンを持ち歩きモフモフしたうさぎのいる喫茶店でバイトしてる女の子のような声をしているのが七穂氏白亜。水系統の魔法が得意で香水の二つ名を持ってる女の子のような声をしているのが十字眞白……)
次々と少女が出てきては自己紹介をして、これではまる萌えアニメの一話目や、ギャルゲーの序盤ではないか。
少女たちのかしましい喧騒につつまれる中、巫女クラスの講師を続けてみるのも悪くはないのでは――。
そのようなことを考え始める秋芳だった。
職員室。
早々に昼食をすませて巫女クラスに依頼された案件を確認しようとする秋芳の姿があった。
(しっかし他所のPCてのはなんでこんなに使いにくいんだ。レスポンスがちがうというかなんというか……)
映画などで潜入した先にあるPCを操作してミサイルの発射を止めたりなんとかするシーンがあるが、よくあんな芸当ができるものである。
もとより機械の操作は苦手な秋芳が不慣れな手つきで依頼の数々を見てまわる。
お祓いや呪いの解呪といった高度なものから、占い全般に個人的なお悩み相談。引越しの手伝い、コスプレ撮影会、農作業の手伝い、野球や囲碁の練習相手に失せ物探し、清掃やビラ配りなどなど――。
(本当にいろんな依頼があるんだな……。妹になってくださいとか、姉になってください。てなんなんだよ、ここはイメクラじゃないんだぞ)
たしかに宗教上の儀式としてセックスをする巫女は存在した。古代メソポタミアなど、神殿に寄進した者に神の力を与えるために性行をする神聖娼婦と呼ばれる巫
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