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ヘタリア大帝国
162部分:TURN16 南京沖会戦その四
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TURN16 南京沖会戦その四

「あの四人は言うまでもなく資産主義だ」
「それもかなり強い」
「しかもあちらの祖国さんは大のロシア嫌いだ」
「その点は中帝国やエイリスと同じですね」
 中国だけでなくイギリスもだ。ロシアとは仲が悪いのだ。
「しかし彼等が直接戦うのではなく」
「番犬をけしかけようと考えている」
「我々は番犬ですか」
「彼等から見るとそうだ」
 ガメリカや中帝国から見ればだ。そうだというのだ。
「俺達は所詮その程度の存在だ」
「侮られたものですね」
 東郷の話をここまで聞いてだ。秋山はその眉を顰めさせて述べた。
「しかも勝手に国家戦略まで決めてくれるとは」
「どのみち我が国とソビエトは戦う運命にあるがな」
 これはその通りだった。日本もまたソビエトとは抜き差しならぬ間柄にあるのだ。これはソビエトがまだ帝制だった頃と変わっていない。
「だがそれでもだ」
「そうですね。しかしです」
「俺達のことは俺達で決める」
「その通りです」
「ガメリカや中帝国が決めることじゃない」
「彼等はそれがわかっていませんね」
「お零れの繁栄も悪くないだろう」
 東郷は繁栄そのものはいいとした。しかしだった。
「ソビエトはそう簡単な相手でもないからな」
「うかうかと当て馬にされてはたまったものではないですね」
「熊とやり合うにはそれなり以上に用意と覚悟が必要だ」
 熊が何なのかも言うまでもなかった。ロシアの象徴は昔から熊なのだ。尚ガメリカは鷲、中帝国は龍と昔から言われている。ソビエトがそれに対して。
「当て馬にされたら大怪我では済まない」
「こちらにも事情がありますから」
「とりあえずは中帝国と戦う」
「そしてですね」
「おそらくガメリカともな。そうなるからな」
「はい、それでは」
 こうした話をしてだ。そのうえでだった。
 日本軍もまた布陣した。その中でだ。
 先陣を務める田中がだ。中帝国軍の大軍を前にして威勢よく叫んだ。
「よし、今日もやってやるぜ!」
「おやおや、総長さんは今日も元気だねえ」
「それも無駄に」
 その田中に南雲と小澤がモニターから言ってきた。
「まあ先にビームとかミサイルであたし達が仕掛けておくからね」
「田中さんはその後で突撃して下さい」
「ああ、邪魔するんじゃねえぜ」
 田中はモニターの二人にも威勢良く返す。
「中帝国の奴等に止めを刺すのは俺だ」
「俺もなんだぜ」
 韓国もモニターに出て来て言い出す。流石に今は海軍の軍服だ。
「俺が田中さんと一緒に敵をやっつけてやるんだぜ」
 こう威勢のいい顔で目を輝かせて言うのだった。
「だから南雲さんと小澤さんは俺達の援護を頼むんだぜ」
「まあ。韓国さんもねえ」
「やんちゃですから」
 二人から見
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