第八部[魔法先生ネギま!物語]
外伝じゅう[真祖の物語]
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10歳の誕生日の事だった。
お屋敷に居た人間が全員死に絶え、
私が吸血鬼に換えられた。
初めて飲んだ血の味は不覚にも美味しいと感じてしまった。
私を愛してくれた両親の血だった。
20歳の誕生日の事だった。
私の姿が成長しない事を異常だと思った村人が私を教会に売った。
火炙りの刑にされるようだ。
無駄な事を、
自死はこの十年で色々試したが成功しなかった。
火炙り当日に火炙りを担当する司祭と、
火炙りを楽しそうに見ていた村人たちが串刺しになって死亡した。
烏の仮面を被った男が助けてくれたらしい。
男は私を終始子供として扱った。
作ってもらった料理は今まで食べた中で一番美味しかった。
どうやら男は私に一人で生きられる知識や技術を与えるつもりらしい。
正直教会の人間が与えた拷問よりも拷問紛いな鍛錬に驚きを隠せなかったが、
本人は私以上の事をやっていたので彼の中ではこれが普通なのだろう。
男は私が教えた事をマスターすると喜んで次の事を教えて来た。
正直男の見た目は20代前半位なのによくこれほどの技術をマスターしたものだ。
十年経っても姿が変わらない事に男が理由に心当たりがないかと聞いてきた。
ああ、この暖かな生活も終わりか。
吸血鬼であることを伝えると男は、
「え、もしかして年上?」
「ああ、まだ三十歳か。私なんて無駄に2000年ぐらい生きてるよ」
と私の葛藤をあっさりと流した。
「吸血鬼なら私の血を飲む?出会ってから飲んでるの見た事無いけど」
彼にとっては吸血鬼の吸血行為は別にそこまで禁忌感のある行為ではないらしい。
彼の血液を飲ませて貰ったら、
余りにも濃密な魔力と生命力に私は美味しいと感じた瞬間に意識を失ってしまった。
目が覚めたら私の姿は20代前半位まで成長していた。
おそらく幼少の姿だと彼の濃密な魔力と生命力を消費しきれなく、
最も力を出せる年齢まで細胞が成長させたのだと予想する。
彼が
「一人でも生きていけるだけの技術や知識を与えたつもりだけどどうする?」
と聞いてきた。
そうか、そういえば彼は私が一人前に成長したら別れると最初から伝えて来ていたな。
私は彼に付いて行きたいと伝えると彼は彼の保有する島へ連れて行ってくれた。
ティル・ナ・ノーグ
吸血鬼が居るから今更だけど、
その土地は絵本の中にしかいない生物の楽園だった。
彼は彼の妻達を紹介してくれた。
妻が居たのに10年も付きっ切りで私を育ててくれたのか。
何れ私もその地位を得たいと思う。
彼が
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