暁 〜小説投稿サイト〜
東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
巫女学科
[7/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
っても警察のほうで回線をつかんでいて回線は切れてない。技術的にそのようになっていて通報側には拒否権なし。第一通報者があやしいと後から家に来る場合もあり、任意ではあるが指紋まで採取されたりもする。痛くもない腹を探られるのは不愉快だ。あちらもあやしむのが仕事だろうが、警察や公安。呪捜部の連中とはお近づきにはなりたくない。
秋芳はつねづねそう思っている。

「っけんなコラ!」

 金髪がいきりたって攻撃してきた。茶髪のものよりも鋭く速いパンチ。右ストレートが顔面を狙ってくり出される。
 身体を横へ流しつつ右の掌でそれを受け、つかむ。と同時に左手がその肘を捕らえ、右掌に力を入れる。
 パキン。
 枯れ枝を折るような乾いた音が響いた。金髪の右手の手首が外側に折れ曲がっている。
 手の甲が腕にぴったりと平行に重なっていた。人の手首はここまで曲がらない。腕と手のつなぎ目、手首の骨を折ったのだ。
 金髪が目を丸くしてそれを見る。グロテスクで異様な光景。そして襲ってくる痛み。

「ひいぃぃぃ」

 と、甲高い叫びをあげた。あげ続ける。肺の中の空気が無くなるまであげ続け、その場にへたりこんだ。

「女みたいな声を出すんだな」
 低い位置に下がった金髪の顔面目がけて膝蹴りを放つ。鼻骨が砕けるいやな音と感触が伝わってくる。

「おい、友だちがケガをしたぞ。血が出てる。病院につれて行ってやったらどうだ?」

 五人のうち二人をのした。これで戦意を喪失してくれただろうか?
 しなかった。残った三人のうち二人が、左右にわかれてパンチを続けざまに打ってくる。
 両腕を前にして防御の構え。ひたすらガードに徹しているように見えたがしかし、苦痛の声をあげ出したのは攻撃しているほうだった。秋芳は相手のパンチに対して拳や手刀で鋭い払い受けを繰り返し、的確に肘受けをしていた。肘の骨は拳の数倍硬い。そしてボクサーというのは空手家とちがって拳そのものを鍛えたりはしない。カウンター気味の肘受けは彼らの手を傷ませていた。
 攻撃の手がゆるむ。そのすきを見逃したりはしない。左脚が一閃し片方のわき腹を、肝臓の部分をえぐる。空手でいう三日月蹴りだ。
 命中。口からよだれを流し、悶絶する。そしてもう一人に対しては縦拳を放つ。ガードを試みるが痛みで動きが鈍くなっていたため、やすやすと甘いガードをかいくぐり、あごにヒット。大きくのけ反ったところで鳩尾、みぞおちに前蹴り。つま先からくるぶしまでが腹部にめり込んだ。激しい痛みと呼吸困難に血反吐を吐いてのたうち回る。こちらも戦闘不能だ。

「クソが! 死ねよオラァ!」

 最後に残った一人が折り畳み式ナイフを取り出して突進してくる。
秋芳の脚が下から上へと跳ね上がり、膝から先がナイフを持った手と顔にほぼ同時に炸裂。同じ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ