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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
まぼろしの城 3
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果心居士という名の動的霊災を祓い清めた。
妖しき怪老は、消滅した。
「終わった、のよね……」
「ああ、じじいの企んだくだらん茶番はおしまいさ」
激しい戦いのあおりを受けて、周りはメチャクチャだ。もはや聚楽第は瓦礫の山と化していた。
「これ、だいじょうぶなのかしら? 外に出たら模型が壊れてたりして……」
「んー、出てみなきゃわからん。あー、疲れた! 眠い! 眠る!」
「キャッ!?」
秋芳は京子に倒れ込むように抱きしめ、その豊かな胸に顔をうずめ、頬ずりをした。
「あ〜、ふかふかだ。すべすべむちむちのマシュマロボディ。天使の褥ってのはこういうのを言うんだろう、な……?」
京子の身体が緊張してるかのように強張っている。ふと見上げれば、その顔に怯えの色が浮かんでいるではないか。
この子は俺に怯えている。秋芳は京子から離れようとするが、そのことに気づいた京子はハッとなって秋芳が離れぬよう抱きしめる。
「ごめんなさい、あたしそんなつもりじゃ……」
「さっきのことか」
「ええ、あなたのあんな姿、始めて見たから、その、怖くって……」
「いいんだよ、女の子はそれで。女性ってのはリアル暴力にはドン引きするもんさ。血を見て嬉々となるほうがおかしい」
「よくないわよ。あたし、少しは強くなった気でいたけど、全然だったわ。まだまだね、こんなんじゃ陰陽庁のトップになんかなれない。ああいうのにも慣れなくちゃ」
「いいよ、そんなのに慣れるな」
「だめよ」
「殴るのも殴られるのもまっぴらだ。手に残る感触、骨の折れる音、金臭い血の臭い、不快極まりない。……なぁ、京子。呪捜官は銃を使うし、祓魔官の中には刀を使う人もいるよな」
「ええ、神通剣の木暮さんとかがそうよね」
「あのじじいの言葉にも一理ある、陰陽師がもちいるものはなんであれ呪と言えなくもない。刀で斬られるのは殴られるよりも痛いし、銃で撃たれるのはもっと痛い。それは暴力だ。呪術は、暴力だ」
そうだ、暴力だ。あたしはいままでそうと知らずに呪術を使っていた。こくりと無言でうなずく京子。
「暴力によって生じる傷の痛みには、それを越える覚悟と気迫で耐えればいい。武の道、呪の道を歩む者ならそれがあたりまえだ。だけどそれに『慣れ』てしまうと、他の人にまでその痛みを当然と強いるようになってしまう。人々の上に立つ人間がこれじゃあだめだ。慣れるのではなく、耐えれるようになってくれ」
「……ねぇ」
秋芳君は人を殺したことがあるの?
口まで出かかったその言葉を寸前で飲み込む。あたしはなんてことを訊こうとするのだろう!?
「なんだ?」
「……ねぇ、秋芳君。あたしあなたのことが好き」
「俺もだ」
どちらともなくそっと唇を交わす。今日の口づけは
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