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SAO─戦士達の物語
MR編
百五十話 盾将軍雲水
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回す。

「あー!えーっと、みんな、今回は急な話で、少し準備不足もあるかもしれないけど、でも、このメンバーなら階層ボスの攻略も十分に可能だと、私はそう思っています!なのでみんな、頑張って、それと何よりも……楽しんで!いい思い出になる討伐作戦にしましょう!!」
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「オォ―――――ッ!!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
掛け声と共に、総勢二十一人の妖精たちが、一斉に動き始めた。

────

通常のダンジョン探索であるならばともかくとして、21人の大所帯による進軍を阻めるMobというのは、流石にアインクラッドの迷宮区にも存在しない。そんなこんなで、ボス部屋の前までの道のりは、殆どノーストップで到達することが出来た。寧ろ前方を先行する遊撃隊パーティの進行が早すぎて、重装備や後方支援のメンバーが追いつくのが大変だった程だ。
そうしてたどり着いたボス部屋前で、メンバーは再び、装備チェックを行っていた。

後方から接敵してしまった時の為に備えておいたレイピアをワンドに切り替えつつ、アスナは装備とアイテムを確認する。と、そこに、何時の間にやら駆け寄ってきたユウキが声を掛けてきた。

「アスナアスナ!」
「?どうしたのユウキ」
「今キリトさんと話してきたんだけど、アスナとキリトさんってキスもしたりしたの!?」
「!?」
ぼぼぼっ、と急激に顔の温度が上がるのが分かった。殆ど手拍子で「え、なんで」と聞き返すと、ユウキは興味深々と言った様子で答えた。

「さっきキリトさんと一緒に走りながら話してて、聞いたら「アスナなら答えてくれるんじゃないかな」って!」
「キリト君!?」
即座に彼の方を向くと、キリトは慌てて目を逸らしつつ、ユイにそれを指摘されてあたふたとし始めた。まぁ、それは勿論男子である彼の口からこんなことをユウキに説明するのは流石に色々ととがめる者があるだろうが、だからと言って……

「?」
「(うぅ……)」
キラキラとした瞳で自分を見上げてくるユウキから、今度はアスナが目を逸らしたくなる。

「(悪気はないんだろうなぁ……)」
と言うかそもそもその手の話が色恋沙汰に関わる話であるという認識があるかどうか自体怪しい。彼女自身は多分全くの興味本位なのだ。いや、と言うかそもそも……

「どうして、急にそんなこと……?」
「うーん?」
中空に視線を彷徨わせるとユウキはこくんと頷いて答える。

「この前、アスナ達と結婚の話したでしょ?あの後小説とか読んでみたんだけど、それで、ちょっと気になっちゃって……」
「あー……」
原因自分だったかぁ、と思い当たって、その時その場に居たはずのサチを見る、が、顔を朱くした彼女に即座に目を逸らされてしまった。ダメだ完全に一人だ。

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