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ミセス=ティトルマウスさんのお話
第三章
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「飲むのはいいけれど」
「何かな」
「また散らかして」
 見ればテーブルの上もその周りも食べ散らかした胡桃やアーモンドと零れたお酒それにカップやお皿で散らかり放題です。
「それもこんなに」
「あれっ、散らかってる?」
「散らかってるわよ」
 こうご主人に言うのでした。
「見てわからないの?」
「そうかな」
「そうじゃないわよ、早く後片付けをして」
 そしてというのです。
「お掃除をしないと」
「駄目っていうんだ」
「そうよ」
 まさにという口調でご主人に言います。
「全く、子供達みたいに」
「子供達はどうしたのかな」
「もう皆寝かしたわ」
「それは何よりだね」
「何よりじゃなくてよ」 
 また言う奥さんでした、カリカリしたまま。
「こんなに散らかして」
「後片付けしろっていうんだね」
「そうよ、今からね」
「君は相変わらず厳しいね」
「厳しいんじゃなくて普通よ」
 それこそとです、奥さんはご主人にも怒りました。
「だからいいわね」
「あと片付けをだね」
「そう、私も手伝うから」
「それじゃあね」
「コップもお皿も落とさないでね」
 持とうとしたご主人に注意しました。
「いいわね」
「大丈夫だよ」
「かなり酔ってるじゃない」
 だから大丈夫じゃないというのです。
「それで言うのよ」
「まあまあ」
「まあまあじゃないわよ」
 あくまでご主人を怒ります、そしてでした。
 奥さんはご主人と一緒に後片付けをしてお掃除をしました、そうしてその後でお皿やコップを洗ってようやくでした。
 ベッドに入って寝ました、その翌朝です。
 ご主人と子供達をお仕事と学校に送ってからお家の中を隅から隅までお掃除をして玄関も掃きます、するとです。
 その奥さんにです、お友達の猫のリビーが来て言ってきました。
「あら、今朝もなのね」
「ええ、こうしてね」
 まさにと答える奥さんでした。
「玄関もね」
「奇麗にお掃除をしてるのね」
「そうなの」
 そうするというのです。
「お家の穴もね」
「隅から隅までね」
「お掃除をしたし」
「それでなのね」
「位まからね」
「またなのね」
「そう、お掃除をしてね」
 そしてというのです。
「後はね」
「お買いものね」
「それをするわ」
「いつもお掃除からよね」
「奇麗じゃないとね」
 どうにもというのです。
「私気が済まないから」
「昔からそうよね」
「ええ、本当にこればかりはね」
 奥さんは箒を手にリビーに言いました。
「こうしないとね」
「気が済まなくて」
「奇麗にしてるのね」
「そういうことよ、それじゃあね」
「今日も奇麗にして」
「それで明日もね」
 今日だけでなく、というのです。
「お掃除をし
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