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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
まぼろしの城 2
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行符によるつる草の罠に、幻術も重ねてあったんだよ」
「どれが幻だったの?」
「あの金ぴかの瓢箪は幻術。いきなり木行トラップが発動するんじゃなくて、まず最初にあれで注意を引きつけてつる草で縛り上げる仕組みだったみたいだな」
「不覚……、もう! くやしいっ! 絶対に足手まといなんかにはならないつもりだったのにっ。またあなたに助けられちゃったわ」
「でも、良かったぞ」
「なにがよ?」
「エロかった」
「!?」
「触手みたいなぬるぬるのつるに絡まれて、頬を上気させ朦朧としてる君の姿はそりゃあもうエロかったよ。いやぁ『ハイスクールD×D』のサービスシーンみたいだった」
「な、な、な……」
「あ、でもすぐに助けたからな『もう少し様子を見よう』なんてことはしなかったぞ」
「あ、あたりまえでしょ! 恋人がそんな目に遭ってるのに傍観してるなんて最低よ! もし秋芳君がそんな人だったら末代まで祟る…、ううん。末代ができない体にしてやるわ」
「それは、怖いな……」





 門をくぐり、いよいよ聚楽第の中へと入る。
 湖といっても通用するくらい大きな池を中心に、周りに園路が巡り。池中に設けた小島や橋、築山や名石などで各地の景勝などを再現していると思われる造りだ。園路の所々には野点用の茶席が置かれ、能舞台まであった。
 それが聚楽第の庭園だった。その規模、その見事さに思わずため息がもれる。

「ほんっと凄いわね……、桂離宮や浜離宮にも行ったことあるけど、ここまで壮観じゃなかったわよ」
「池泉回遊式庭園ってやつか。やれやれ、俺達はすっかり呪にかけられてしまったみたいだな」
「そうね、魅了という乙種呪術にかかっちゃったみたい」
「模型内に別世界を作り出すだけでも尋常じゃない術なのに、それにくわえてこの造形センス、あるいは再現力だ。あの小人の爺さん。いや、爺さんじゃないのかも知れないが、ここの主はとんでもない術者だぞ。それこそ十二神将と同じか、あるいは以上だったとしても不思議じゃない」
「いったい何者なのかしらね。あなたならそういう実力者に心あたりとかあるんじゃないの」
「う〜ん、ここまでの使い手となると流石に思いつかん。ひょっとするとこの模型が霊災そのものだったりしてな」
「付喪神……」

 はらり、はらり――。
 はらはらと紅い木の葉が落ちてくる。紅葉だ。

「さっきは桜で今度は紅葉って、綺麗は綺麗だけど季節感ゼロね」
「そうだな。四季折々の美しさ、楽しさってのがある。どんなに綺麗でもただ並べ立てればいいってもんじゃない。ここらへんは侘び数寄とは程遠い華美贅沢好みだった秀吉の好みを現してるのかな」

 池に紅葉が落ちると、それは魚となって水面を跳ねた。
 鯉だ。木の葉が池に落ちると、それは赤、青、白、黒、緑、黄
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