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おぢばにおかえり
第四十二話 妹達の誤解その十

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「もう奥なんて壮絶ですから」
「ニホンオオカミとか妖怪とか」
「そういうお話がありますから」
「何か奈良県って凄いわね」
「北と南で全然違いますしね」
 とにかく阿波野君はこのことを強調してきました。
「面白いって言えば面白いですよ」
「私的にはのどかでいい場所だけれど」
 私はここでこうも言いました。
「天理教の教会も多いし」
「それも大教会も」
「そうそう、奈良と大阪に多いのよ」
 天理教の大教会はです、一五〇以上ある大教会の中でも何割かがある位です。
「奥華だって大阪にあるし」
「八尾市ですね」
「そう、あそこにね」
「奈良と大阪ですね」
「そう、大体関西に多いわ」
 おぢばが関西にあるのでそこから広まったからです。
「それで奈良は特にね」
「多いんですね」
「あちこちにあるでしょ」
「桜井市なんか三つありますしね」
「橿原市にもあるしね」
 このことは知っています。
「本当に奈良県と大阪府は多いわ」
「奈良県にいたら結構大教会に辿り着けますね」
「それで阿波野君も大教会に馴染みあるのね」
「奥華以外お邪魔したことはないですけれどね」
「一回見学に行ってもいいわよ」
 もっと言えば事前に連絡を入れてからです。
「そうしてもね」
「そうですか」
「ええ、そうしてもね」
「それじゃあ桜井市でも橿原市でも行って」
「奈良市でもいいしね」
 郡山にもかなり大きな大教会があります、奥華とどちらが大きいかと思う位に。
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