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ヘタリア大帝国
TURN15 ハニートラップその三
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から先のことも二人に話した。
「そしてラバウルまで攻略してからだ」
「ハワイ・・・・・・ではないですね」
「その頃にはそれなりの力があるだろうがな」
 だがそれでもだというのだ。東郷の戦略は一気呵成だが軽率ではなかった。
「まだだ。インドの各星域も攻略していく」
「何と、インドもですか」
「そうされるのですか」
 東郷のその説明にだ。秋山と日本は思わず声をあげた。
「あのエイリス帝国の宝石箱」
「あの地域までも」
「インドはエイリスを支えているといっても過言ではない」
 その世界帝国のエイリスのだ。まさに宝石箱なのだ。
「あそこを手に入れると最早ガメリカを越えられる」
「確かに。インドまでを手に入れられると」
「全く違ってきますね」
「そしてアラビア、マダガスカルまで攻略しそれからだ」
 壮大な戦略はまだ続いていた。東郷の頭の中に銀河があった。
「ハワイを攻略し後はそこから外交交渉だな」
「ううむ、そこまで一気に進められますか」
「そうお考えなのですか」
「各個撃破、そして一気に進める」
 兵は神速を尊ぶ。東郷の戦術は戦略にも出ていた。
「そうしていこう」
「ですか。まさかエイリスの植民地を攻略されてですか」
「そのうえでハワイを狙われるのですか」
「そうする。ハワイ攻略までにな」
 南太平洋、インド洋を完全掌握するというのだ。東郷は直線的には考えていなかった。
 そこには確かな戦略があった。だがそれでも日本はここでこう言った。
「戦略としては壮大ですがしかし」
「それが実行できるかどうかか」
「はい、それが問題ですが」
「開戦してすぐのガメリカへの奇襲だ。これがまず博打だ」
 最初の時点でそうだった。東郷もわかっていた。
「成功するかどうかはな」
「はい、ですから」
「ここで失敗する可能性も高い」
 博打に確実性はない。これはどんな博打にしてもだ。

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