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ドリトル先生と春の花達
第五幕その七

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「寒さに我慢していたから」
「味もだね」
「そうなっていたんだ」
「いつもと違っていたんだ」
「そうだよ、けれど最近暖かくなってきているから」
 だからというのです。
「もう少ししたらね」
「虫の味も違ってくる」
「そうなのね」
「暖かくなってきたから」
「そのことは安心してね」
 こう小鳥さん達に言うのでした、こうしてこのことは解決しました。そして先生は研究室に戻りました。
 その先生にです、皆が言いました。
「小鳥さん達も納得してくれたし」
「よかったね」
「納得してくれたみたいだし」
「これでよかったね」
「話が収まったね」
「ただね」 
 ここでチーチーが言いました。
「この三月の寒さはどうしようもなかったね」
「全く、寒さが小鳥さん達の機嫌にまで影響するなんて」
「虫の味が違うからってね」
 チープサイドの家族も言います。
「そこまで影響するなんて」
「想像以上だね」
「やっぱり寒いって嫌だね」
 老馬もその寒さについて思うのでした。
「春がそうだと」
「春は暖かくないと」 
 しみじみとした口調で言うガブガブでした。
「やっぱりよくないんだね」
「全くだよ、日本は特にね」
 ホワイティは日本の春自体について言うのでした。
「桜のこともあるから」
「桜が咲くのが遅れたら」
 ポリネシアはそのケースについても思いました。
「日本人がかなり嫌みたいだしね」
「若し遅れたら」
 桜がとです、ジップはポリネシアと同じことを考えました。
「想像するだけで怖いね」
「日本人の心の花だからね、桜は」
 トートーも言います。
「やっぱり大事だよね」
「大事過ぎて」
 それでと言うダブダブでした。
「この時期テレビでも桜一色になってない?」
「パソコンでも話題に出るし」
「ラジオでもだね」 
 最後にオシツオサレツが言います。
「桜のこと話して」
「今か今かって感じで」
「そう、どうも小鳥君達もね」
 先程の彼等のことをお話に出す先生でした。
「桜を楽しみにしていたみたいだし」
「とにかく桜なんだね」
「日本にいたら」
「イギリスと違ってね」
「日本はそうだね」
「だから余計にね」
 それでというのです。
「寒いと困るんだよ」
「虫の味も変わって」
「そして桜も咲くのが遅れる」
「だからだね」
「暖かい方がいい」
「そういうことだね」
「そうなんだよ、まあ最近暖かいから」
 だからと言う先生でした。
「咲くのは例年通りかな」
「そうなる?」
「だったらいいけれどね」
「日本の人達も安心するよ」
「いつも通りならね」
「これが早くても遅くても困るからね」
 日本人はというのです。
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