『Chord』
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物語綴るには重くて、そしたら君が奏でてくれた。優しいギターの音に惹かれた瞬間だった。
吐き出すことを教えてくれた君。奏でることを教えてくれたギター。けれど僕は弾けなかった。
どうしても出したいFの音が出せない。弦を上手く押さえきれなくて諦めるしかなかった。
吐く息が白い頃、ただただギターに夢中だった。そんな頃も在ったと思い出した。簡単なコードしか弾けなかった。
儚き想いは誰に届くこともなく、降り積もる雪と共に融け逝く。君の幻を恋しく想っても仕方のないこと。
走ることも飛ぶことも諦めた。現実を見たんだ。月へ昇ることなんて叶わない。何故生きてるかさえ解らないのに、誰に生きろと言えるのか...。誰も救えない、こんな僕じゃ。
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