暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1879話
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「ぜぇ、ぜぇ、はぁ、はぁ……」

 荒い息を吐きながら、順平がエントランスの床に大の字になって倒れている。
 ペルソナを召喚するにも、精神力とかMP的なものが必要なのかもしれない。
 ともあれ、俺はゲイ・ボルグを手に順平を見下ろしつつ口を開く。

「さて、これで俺の30連勝だな。どうする? まだやるか? 俺の方はまだまだ余裕だが」
「ぜぇ、ぜぇ、はぁ、はぁ……」

 俺の言葉に答えず、順平は息を整えるのに必死になっていた。
 どうやらもう戦えるだけの体力も精神力もないと判断する。

「この程度の実力で死神に挑むってのは、良く言って自殺行為だな。自殺をしたいんなら、そんな遠回しな手段を取らないで、普通に首吊りでもしたらどうだ? もしくはコンクリートを抱えて海に飛び込むとか。ああ、ただ飛び降りとか電車に飛び込むとかは他人の迷惑になるから止めておけよ」

 飛び降りとか飛び込みとか、そういう真似をした場合、遺族に大量の金額が請求されるというのを、聞いた事がある。
 順平の家族関係とかは分からないが、それでもそんな真似はしない方がいいだろう。

「だ、誰が……自殺なんかするか……」

 息も絶え絶えになりつつ、それでも何とかそれだけは口に出す。

「いや、自殺だろ? その程度の強さしかないのに死神に挑むとか。正直に言おうか? 順平、お前は弱い。この中では最弱と言ってもいい」

 ぐっ、と順平の口から奇妙な声が聞こえてくる。
 実際それは間違いではなく、厳然たる事実だ。
 桐条や真田は何年も前から影時間に挑み、シャドウと戦ってきた。
 有里は、類い希なセンスを持っており、ペルソナに覚醒した直後に特殊なシャドウを倒した。……まぁ、その後1週間近く入院したけど。
 ゆかりにいたっては、強敵との戦いを続けたおかげで、現在最強のペルソナ使いと呼ぶに相応しい実力を持っている。
 つまり、順平が最弱のペルソナ使いというのは間違いなく事実なのだ。
 ましてや、順平の調子に乗りやすい性格、大剣を野球のバットのようにして使う戦闘方法……どこをどう見ても、正直なところセンスというものはそこまでないように思える。
 勿論センスがなくても、訓練をすればある程度の戦力にはなるだろうが……

「はっきり言おう。順平。お前はとてもじゃないが主役にはなれない。もし自分が主役になろうと思っているのなら、ペルソナ使いとして戦うのは止めた方がいい」
「ふざけんなよ! 何でお前にそこまで言われなきゃいけねえんだよ!」

 先程まで呼吸を整えるのが精一杯だったとは思えないような、そんな叫びが周囲に響く。
 まぁ、正直なところその気持ちは分からないでもない。
 俺だってもし順平と同じ立場になれば、そんな風に言うだろうし。
 ただ……それ
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