ペルソナ3
1879話
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…出来ればないと思いたいところだが……
影時間前に屋上の模擬戦で軽く増長を折ったにも関わらず、タルタロスではあの有様だった。
結果としてエントランスでこれ以上ない程に増長した心をへし折ったが、屋上での一件の立ち直りの早さから考えれば、ゆかりの言葉にも一理……いや、二理も三理もあると思っていい。
「一応こっちでも順平の様子は見ておく。アルマーだけに負担を掛ける訳にはいかないからな。湊も、それでいいか?」
「……はい」
真田の言葉に、有里が頷く。
何かにつけ面倒臭そうな態度を崩さない有里だが、それでも友人の事となると話は違ってくるのだろう。
「じゃあ、僕は順平とちょっと話してくるので。……アルマー、岳羽さんもまたね」
「ああ」
そう言い、有里は寮の中に入っていった。
「……戦力が増えたのはいいかもしれないが、一気に増やしすぎたんじゃないか?」
「そうかもしれん。だが、私もここまで順調にペルソナ使いが増えるとは思っていなかったからな」
苦笑を浮かべる桐条。
だが……もし俺がこの世界に干渉せずに原作通りに進んでいたとすれば、恐らく桐条パーティの中にはゆかりも入っていた筈なのだ。
今の、最強のペルソナ使いと呼ぶべきゆかりならともかく、もし俺がいなければ、恐らくゆかりも順平……とまではいかないが、有里と同程度、もしくはそれよりも弱い可能性は十分にある。
それに比べると、まだ手を煩わせないという意味で今の方が楽だったのか?
もしくは、ゆかりが桐条達と一緒に行動しているのであれば、上手い具合に潤滑油になっていたのだろうか。
「とにかく、あの2人は私が望んで迎え入れたのだ。そうである以上、手間が掛かるだなんだと言っている訳にはいかん。何とかして、普通に行動出来るようにしてみせるさ」
「頑張ってくれ」
軽くそれだけを言うが、実際俺が順平に対してこれ以上何が出来る訳でもない。
俺に出来る事は、桐条と電話やメールで話をしたり、何か食べに連れて行ってやったりとか、そういう事くらいだろう。
「ああ、任せろ。……では、そろそろ影時間も終わるし、戻ることにしよう。岳羽もアルマーも、寄り道をせずに帰るようにな」
「またな」
そう言い、桐条と真田も寮の中に入っていく。
そうして残ったのは、俺とゆかり。
「寄り道って言ってもな。……この時間だと、ファミレスとかか?」
「あのね、桐条先輩は寄り道をしないで帰れって言ったのに、それで寄り道してどうするのよ」
俺の言葉に、呆れたようにゆかりが告げてくる。
「ま、それもそうか。どうする? 俺の部屋に寄っていくなら、何か飲み物とデザートくらいなら出すが」
デザートは専門店で買ったケーキ……とかではなく、ドッグフー
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