ペルソナ3
1879話
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のように俺の影のゲートを使って帰る訳だが……順平はそれすらも不満なようだった。
まぁ、瞬動や気配遮断を使った以外にも、正面からヘルメスを叩き伏せられたりしたんだから、俺の能力に苦手意識を持ってもおかしくはないか。
ちなみにペルソナ戦で便利なのは、ペルソナが倒されてもそれを召喚している者にはそのダメージがフィードバッグしないところだよな。
魔術的に言う、返りの風的な意味の。
勿論ペルソナを撃破されても何もない訳ではなく、ある程度の精神的なダメージはある。
だからこそ、俺も何度かヘルメスを倒しはしたが、そこまで徹底的にヘルメスに攻撃するような真似はしなかったのだから。
ともあれ、幾ら順平が俺に対して色々と思うところはあれど、まさか順平だけでタルタルスから寮まで徒歩で帰る訳にもいかないだろう。
いや、やろうと思えば可能だろうが……途中で影時間が終われば、抜き身の大剣を手にした高校生が真夜中に歩いている事になり、間違いなく職務質問を受けるだろう。
一応模造刀だから、銃刀法違反にはならないのか?
ともあれ、そんな事になってしまうのは順平としても願い下げだろう。
そんな訳で、結局順平は不承不承ながらも俺の影のゲートを使って帰る事にした。
影に沈み……そして次の瞬間には、既に俺達の姿は桐条達が暮らす寮の前にあった。
そして寮の前に戻ってくると、順平は俺を睨み付けると真っ直ぐに寮の中に入っていく。
それを見ていたのか、桐条が申し訳なさそうな表情を浮かべつつ俺の方に近づいてくる。
「アルマー、その、今回は色々と迷惑を掛けてしまったな。すまない。そして、ありがとう」
謝罪はともかく、感謝の気持ちはやはり順平に対してのものだろう。
恐らく……いや、間違いなく桐条も、順平がペルソナ使いという事に優越感を持ち、その上でタルタロスへの挑戦にゲーム的な感覚を持っているというのは理解していたのだろう。
だが、それを注意する事は出来なかった。
……まぁ、考えてみれば、順平がタルタロスに挑んだのは今日で、桐条はその場にいた訳ではなく、エントランスからバックアップしていたのだから、そうなってもおかしくはないのだが。
「いや、別に気にするな。それにこれから順平と桐条達はパーティを組むんだろう? なら、憎まれ役は俺がやった方がいい」
「だが……その、彼は君の友人だろう?」
ああ、何か妙に気にしていると思ったら、そっちか。
「そうだな。けど、友人が無茶な事をして死ぬような危険を潰せたんだ。それでいいさ」
「……けど、あの順平よ? 今日の件だけで懲りると思う? 下手をすれば、余計に意固地になるような気がするんだけど」
俺と桐条の話を聞いていたゆかりが、そう話に割り込んでくる。
その可能性は…
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