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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
闇寺
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とゆかりの口から同時に声が漏れた。
帰りの電車内。
「お寺の小遣い稼ぎに密造酒の販売だなんて、さすが闇寺。やることがちがうねー」
「だな。で、あそこは星宿寺の、まぁ、秘密の場所でな。そういう酒造りやら、外への抜け道やらがあるんだと」
「ふ〜ん、そこに迷い込んじゃったわけね」
「たまたまできた洞穴から侵入しちまったが、別に出入り口があるみたいだな。昔からある古墳や陣図を利用した抜け道だなんて、さすが星宿寺だ」
「それでそのウサギの生成り。秋乃ちゃんはどうなったの?」
「ちゃんと飯を食わせて帰したさ。もちろん寺の秘密を知ったからと妙な術をかけてくれるなと、常玄法師には言いふくめずみだ。いつもたんと寄進してるからな、俺からの頼み。無下にはできないさ。……にしても」
「うん?」
「あのウサギ娘、お持ち帰りしたかったなぁ。京子にも見せて、触らせてやりたかった」
「いやいや、秋芳。そんな、物とかじゃないんだから…」
「できた!」
京子が喜びの声をあげる。陣図をすべて読み解き、ゴールしたのだ。
「ふぅ、けっこう難しかったわね。でも、あたし完璧! あ、プレゼントってなにかしら?」
小箱の封印は解かれていた。中に入っていたのは花束だった。青、黄色、白、ピンク、紫、などの小ぶりの花がつらなって咲いている。
「あら、可愛い。でもお花だなんてわりと普通ね。でも嬉しいわ。これは……、スターチスかしら? たしか花言葉は――」
京子の部屋に花が増えた。
新たに増えたその花の花言葉は、京子をしあわせな気分に酔わせて、眠りにつかせてくれた。
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