第5章:幽世と魔導師
第133話「一時撤退と京都戦線」
[1/9]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
=優輝side=
「…戻ってきたか」
「…ああ」
アースラへと一時帰還する。もちろん、神降しはもう解いてある。
ついでに言えば神降し後の椿の気絶も気つけで治してある。
「それで、そこにあるのが…」
「幽世の大門近くにあった二人の死体。…それと、ロストロギアだ」
ティーダさんと男の死体にはちゃんと創造しておいた布を被せてある。
……さすがに、死体を見せびらかす訳にもいかないからな。
「神力だからこそあっさり封印できたが、中々危険なものだと思う」
「ユーノがもうすぐやってくる。転移で行方不明になったとされているティーダ・ランスターが追っていたロストロギアもついでに調べさせていたから、何か知っているだろう」
「そうか。…それで…」
クロノは布に覆われた二人の死体を見る。
…皆、それが死体だと分かっているからかあまり近づこうとしない。
「…手配は既に指示してある」
「…助かる。…デバイスに記録があるかもしれない。回収していいか?」
「ああ」
クロノから許可を貰い、待機状態に戻っていたティーダさんのデバイスを回収する。
「…どんな状態だったんだ…?」
「男の方は首を切断されて即死。…ティーダさんは右腕を切断された上に心臓を一刺しからの左肩からばっさりとやられている」
「それは…」
「…悪い、あまり気分のいい話じゃないな」
そこで手配していた人達が死体を運んでいく。
とりあえず一時的に然るべき場所に置いておくのだろう。
「…血塗れ…だね」
「最期まで抵抗していたのだろう。…くそ……」
個人的な知り合いだったからこそ、やるせない。
知っている人が死んでしまうと言うのはやっぱり辛いものだ。
「…さすがに皆気分が悪そうだな…。クロノ、記録の閲覧は別室にするべきだな」
「元よりそのつもりだ。…見たい者は来てもいいが、自己責任で頼む。…確実に、映っているものは気分のいいものではないからな」
皆顔色が悪い。このままではいけないな…。
「エイミィ、行けるか?」
「…程度によるかなぁ…。ちょっと辛いけど、クロノ君の補佐としては見ない訳にはいかないよ」
「…わかった」
平静を装っているクロノも若干辛そうだ。
クロノの場合、僕から状態を聞いてそれを想像してしまったからだろうな。
「皆…大丈夫か?」
「…むしろ、なんで優輝達は平気なの?」
「僕らの場合はな…」
アリシアに聞き返されて、ちょっと口ごもる。
……織崎がまた睨んできている。また何か思い違いをしているな…。
「私達、いつの時代から生きていると思ってい
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ