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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
幼女伝
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猫又なんて、いかにもいそうですし。そもそも性別のない付喪神なら外見も人格も自由に設定できるので、身の回りの物を幼女だらけに変えることだって――」
「じゅるり……、その発想はなかったわ。ナイスアイデアね」
そんなやり取りをしている間にワンピース少女が降りて来た。こちらには注意を向けず、なにがそんなに気になるのか、しきりに陰陽塾を見つめている。
長いまつ毛に整った鼻梁とすっきりとした頬。細いおとがいから首筋への滑らかなライン。日陰に咲いた花を彷彿とさせる、影のある美少女だ。
まだ小学校も出ていないような年齢だが、あと数年もすればまわりの大人がほうってはくれないだろう。
彼女が成長することのできる存在ならばの話だが……。
風もないのにかすかに揺れる長い黒髪。いかにも幽霊っぽい雰囲気をかもし出しつつ近づいて来る。
「来たわ。あなた達はここで見てなさい。私があの子を救ってあげる」
「……せいぜい気をつけろよ」
「迷い牛の怪異を祓った誰かさんみたくがんばってねー」
秋芳は止めても無駄と、笑狸は無責任に声をかける。
歩を進める少女の前に立ちふさがるすず先輩。
「待って。私はすず。あなたのことを助けてあげるわ」
「はあっ!? ヤバっ、穏形がぬる過ぎたか……。チッ」
隠形中に声をかけられれば驚くのは普通だが、清楚で可憐な外見に似合わない、くだけた口調が少女の口から飛び出した。
「あなたのことは知ってるわ。お母さんに逢いたいのね。いいわ、私がママよ」
「説得になってねぇ!」
「わけわからないんですけど」
「私はあなたのママ。そして姉であり妹、すなわちシスター。家族なの。さぁ、おいで。もうだいじょうぶよ、あなたは一人なんかじゃない。だって私達はもう、家族なんだから……」
「お、後半の科白だけならそれっぽいな」
すず先輩は慈愛に満ちた微笑みを浮かべ両手を広げ、少女に歩み寄る。
「さぁ、ママのおっぱいを吸わせてあげる。その代り……、私にもあなたのおっぱい頬ずりさせて、お尻をなでさせて、髪の匂いを嗅がせてちょうだい!」
「それじゃ変態だよ!」
「キモいんだよ変質者っ!」
抱きしめようと両手を広げていたためガラ空きになっていたすず先輩の腹部に、肝臓部分に少女のパンチが炸裂した。
「げふぅっ」
たまらずよろめき、地面につっぷする。
「う…、うげぇぇっぇ! お、おっおおっうぇっぷ、うげぇぇぇぇ。つ、強い。幼女強い……」
口からお花畑(自主規制)を吐き出し、悶絶するすず先輩の姿を見て、さすがに少女も顔色を変えた。
「ちょ、ちょっと。大げさすぎ! あたしそんなに強くぶってないんですけど」
「今のは肝臓にクリーンヒットしたからな、あたり所が悪かった。しばらく呼
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