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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
骨喰
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の趣味だ。ここに来てまだ一か月だというのに、部屋の中は呪具であふれている。
 遮光器土偶に武者鎧、カレー鍋やファラオの胸像、ダーツボード、戦隊ポスター……。これら雑多なインテリアのほとんどが、なにかしらの力を秘めた呪具なのだ。

「ふ〜ん、ところで、さぁ……」

 身体をよせてくる笑狸。妙に甘い匂いが秋芳の鼻腔をくすぐる。
 部屋に焚かれた香の匂いとは別の匂い。
 笑狸の体からメープルシロップやミルクにも似た芳香が漂う。

「京子ちゃんとエッチした?」
「してない」
「させてくれないの? 恋人同士なのに」
「俺たちは真面目な交際をしてるんだ。そういうのはナシだ」
「じゃあ秋芳たまってるでしょ? ボクが気持ち良くしてあげるよ」
「いらん」
「またまた〜、がまんしなくてもいいんだよ」
「……あのなぁ、笑狸」

 秋芳が笑狸の頭を優しくなでる。くしゃり、と柔らかな茶髪が掌をくすぐる。

「おまえの言うとおり、俺だってたぎる時があるんだ。そりゃあもう、メチャクチャにしてやりたいと思ったりする。おまえ『友達』にそんなふうにされたいか? もうちょっと自分を大切にしろ」
「秋芳なら大切にメチャクチャしてくれそう」
「俺を浮気者にするつもりか?」
「男同士でも浮気になるの?」
「うん? ……ならない、か」
「仮に京子ちゃんが夏目ちゃんと百合百合したとして、嫉妬する? それって浮気?」

 この二人は夏目のことを完全に女だと認識していた。

「う〜ん、嫉妬はしないかなぁ。あと浮気でもないような…」
「でしょ? ならボクとイチャイチャしても問題ないよ。ラーメンとアバンチュールに火傷はつきもの。変化を恐れていたら自分の殻を打ち破れないよ!」
「そのフレーズ流行ってんの!?」
「話しは聞かせてもらったわ!」
「ちょ、木ノ下先輩!? ここは男子寮ですよ!」

 いきおいよく扉を開けて唐突に現れたのは二年の木ノ下純だ。以前はふんわりとした茶髪にカワイイ系のメイクをしていたが、最近はイメージチェンジしたとかで髪を黒くし、メイクも薄い。大和撫子をテーマにしているという。

「男の娘が男子寮にいちゃまずい?」
「いや、男の子が男子寮にいるのは普通です」
「なら問題ないわね」

 そう言って部屋の中に入り込む純。

「笑狸ちゃんだけに火遊びはさせられないわ。私だって男の娘なんだから、浮気にはならないでしょ。チョロインだと思って、抱いてちょうだい!」
「自分でチョロインとか言っちゃダメでしょ! つか木ノ下先輩、キャラ変わってませんか?」
「そうだね。純ちゃんもああ言ってるし、三人で合体しちゃおう!」
「男だけの三身合体とかしたくねぇよ!」
「うふふ、マーラ様とミシャグジ様とヤリーロでナニができあがるのか
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