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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
骨喰
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誤るからだ。
実戦で判断を誤れば、死ぬ。
死にたくないからこそ楽にかまえる。力を抜く。余裕を持つ。
心につねに余裕を。秋芳流の生き残り術だ。
「白桜! 黒楓!」
式神を召喚する鋭い声とともに、京子が割って入る。
「天馬なら目が覚めたわ。秋芳君、ここはあたしに祓わせて!」
「……よし、やってみろ」
「まかせて!」
京子はやる気だ。言っても無駄と判断した秋芳は骨喰の相手を京子にゆずる。
無論、なにかあれば即座に割り込み、京子を守るつもりだ。火尖槍を油断なく構えて両者の距離をはかり、絶妙の間合いで立ち止まる。
「おなごとはいえ妖術使い。手心はくわえぬ」
骨喰は京子に向き合い八双に構える。
対する京子は白桜、黒楓。二体の式神を前に出し、自らは後方に下がる。
前衛の式神が攻撃と防御を担当し、後衛の術者が呪術を行使する。単純にして強力なパーティ編成。
人間相手でも霊災相手でも、これは理想的な戦列だ。
このような布陣をとられると秋芳が得意とする術者への肉弾戦も式神に防がれてしまって、できない。にもかかわらず現役の祓魔官でもこのような配置をもちいる者はまれだ。
なぜか?
式神の操作と呪術の使用を同時におこなうのが困難だからだ。
式神をもちいるのならば式神で、そうでないなら術者の呪術で祓う。
それが普通だ。
普通ではない、京子の非凡な霊力がこの配置を可能としている。
「参る」
骨喰が先に動く。
身を沈め、京子目がけて一気に駆ける。速い。
二体の式神の間を突破するかに見えたが、白桜も黒楓の動きも並ではない。即座に反応し術者を守る。と、二体の式神にラグが生じた。
虎乱と呼ばれる技がある。疾走しながら、あるいは疾走直後に一刀をあびせる技だ。
骨喰は最初から京子ではなく式神を狙い、これを使ったのだ。
無理に術者を狙わず、前衛から切り崩す正攻法で攻めてくる。
「旺なる火箭よ、貫け。
急急如律令
(
オーダー
)
!」
動きを止めた骨喰に向けて京子の火行符が飛ぶ。
骨喰は刀。その身にまとう霊気は金気。五行相剋の火剋金。
「小賢しい!」
刀を振るって飛んできた火を斬り払う。
本来の相性が悪くとも、先ほどの冤剣の効果で霊的防御力の上がった骨喰には効果が薄い。
ならば――。
「バン・ウン・タラク・キリク・アク。五行連環、
急急如律令
(
オーダー
)
!」
木火土金水。すべての五行符を放ち、呪文を唱える。
呪符はただちに光を発し、たがいに光で連結し合って空中に輝く五芒星。セーマンを描き出した。
堅固な呪的防御壁が京子を覆う。そして京子はさらに呪文を唱える。
「東海の神、名は阿明。西海の神、名は祝良。南海の神、名は巨乗。北
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