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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
憑獣街 2
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たままだろう。
「こいつは驚いた。カタギじゃないとはふんではいたが、妙な術を使いやがる。…おまえら陰陽師か?」
声とともに闇の中から背広姿の男が姿をあらわす。
見るも無残に焼けただれた相貌と全身から立ち上る灼熱の鬼気もおぞましい。
犬神使い、
火怒呂六三
(
ほどろろくぞう
)
だ。
「小癪にもわが犬神を退けるとは、これで計画に遅れがでたぞ、くそっ」
「なにが計画よ、くだらない。あんたのしていることは立派な霊災テロよ。これ以上被害は出させない。今ここであたしたちが引導を渡してやるわ!」
「犬神計画! 四つの蠱毒が生み出す大量の犬神によって渋谷はわが物になる。その次は新宿、恵比寿、池袋、秋葉原…。やがては東京を、日本という国そのものを手に入れる。犬神筋がふたたび国家を総べる存在となるのだ。それを陰陽師ぃ〜、きさまらは一度ならず二度までもわが邪魔をするとは…」
「なによ、こいつ。全然聞いちゃいないじゃない」
「自分に酔ってるんだろ、それより長口上は好都合だ。俺の片腕はもう少しの間使えないし、木ノ下先輩が蠱毒を掘り起こすまで時間稼ぎしよう」
視界のすみに蠱毒を懸命に掘り起こしている純の姿が見える。
「わかったわ。…ちょっとあんた! まずは名乗りなさいよ」
「冥途の土産に教えてやろう。と言いたいところだが、あいにくと冥途の土産はすでにお渡しずみだ」
芝居がかった仕草で指をパチリと鳴らす。
「GURURURUUUU……」
秋芳の肉を食べ終えた黒い犬が威嚇の声をあげ、近づいてくる。
正面に火怒呂、背後に黒犬獣。二人はちょうど挟まれる形になってしまった。
「白桜、黒楓!」
京子の呼びかけに応えて、二体の護法式が顕現し、黒犬の前に立ちはだかる。
成人男性ほどの背丈と、アスリートのような絞り込まれた体型。
片方は白く片方は黒い。白いほうは日本刀、黒いほうは薙刀を構えている。
二体とも西洋の騎士や日本の武者鎧を彷彿とさせるデザインの甲冑で全身を覆い、どこかロボットじみた外観をしていた。
「モデルG2・夜叉か!? 忌々しい、陰陽庁制の木偶人形め!」
「さっきからなによ、あんた。陰陽師になんか恨みでもあるわけ? あ、ちなみにあたしと彼。陰陽塾の生徒なの。だから陰陽師への批判や侮辱はゆるさないわよ」
これは蠱毒を堀り出している純に火怒呂の注意がむかないようにとの考えでの発言だ。
「勝手に作り上げた陰陽法で、先祖代々から伝わるわが一族の秘術を破棄せんとし、それに異を唱えれば命を奪う。これを恨まずなにを恨む」
「あんたみたいなのが好き勝手に呪術を使って人に迷惑かけるから陰陽法はできたのよ。恨むなら自分を恨みなさいよ。だいたいなに? 今どき蠱毒だなんて邪法、信じらんない。あ
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