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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
憑獣街 2
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火のごとく全身を包む。
それはもはや生者のまとう種の気ではない。
「殺したって…、なによ? こいつなに言ってるの? なんなのよ、こいつ…」
「怯えるな。こいつはただの死にぞこないだ。呪詛を返せば灰燼に帰す」
「く、くくくっ。呪詛だと? きさまらの目論見通り、ここに蠱毒は埋めてある。だが、蠱毒に近いほどわれの力も増すのだッ!」
陰気が場を駆け抜ける。
「あああッ!?」
地面を掘っていた木ノ下純が悲鳴をあげてのけぞる。
「先輩!?」
純の口から牙が、手から鉤爪が、全身から獣毛が生えてくる。
押さえられていた犬神が猛威を振るい、純の身を蝕んでいるのだ。
このままでは身体を乗っ取られてしまう。
「京子、一分でいい。あのでかい犬を、禍斗を頼む。俺は火怒呂を倒す。やつを倒せばすべて終わりだ」
厄介な式神を相手にする時は、先に術者をどうにかする。対人呪術戦のセオリーだ。
「え、わ、わかったわ」
「やつは火気を帯びている。水行符はあるか?」
「ええ、五行符はいつも多めに持ち歩いてるから」
「よし。時間を稼ぐだけでいい、倒そうなんて考えるな。……行くぞっ!」
そう言って火怒呂目がけていっきに駆ける。
ほぼ同時に京子も白桜と黒楓を禍斗に向かわす。
戦いが、始まった。
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