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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
憑獣街 1
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「な、なに?」
「そんな、ちゃんと祓えなかったの?」
風を切って何かが二人の横を飛び抜けた。思わずそちらに目がむかう。
首だ。
人ではない。犬の首が空を飛んでいる。不自然に発達し、顎が閉じられないくらい肥大化した牙の間からひゅーひゅーと生臭い息が漏れている。
一つ、二つ、三つ……。十体ほどの獣の首が周りを飛び交い、瘴気をまき散らす。
犬だけではなく、巨大な嘴をもった鳥や、ナイフのような牙を生やした猫の首まであった。
実体化した瘴気。フェーズ3の動的霊災の群れだ。
「やだ……、なによ、なんなのよ。これ」
あまりにも異様な光景に血の気が引いて蒼白になった顔の京子が思わず後ずさろうとして固まった。
囲まれているのだ。逃げ場などない。
「動かないで京子ちゃん。私が、なんとかするから…」
そう言う純の声も恐怖に震えている。
ごうっ。
飛び交う首の一体が牙を剥き、二人に襲いかかる。
思わず目をつぶる京子。九字を切ろうと身がまえる純。だが――。
間に合わない。
獣の牙が京子の白い喉を食い破ろうと迫る。
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