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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
序章
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災が遍在化する、フェーズ5(ファイナルフェーズ)が存在するとされる……。くわしくは富士見ファンタジア文庫より絶賛発売中の『東京レイヴンズ』を読んでね♪」
「おい笑狸。おまえどこ見て、誰になんの説明をしてるんだ?」
「あはは、気にしない、気にしない」
ここは東京新宿、花園神社。
本来ならば聖域として存在し、大道芸や露店でにぎわう人々の憩いの場は異界化し、周辺地域に霊災をおよぼしている。
フェーズ3の霊的災害。その原因をつきとめ、祓うよう、陰陽庁からの依頼を受けておもむいたのだ。
「笑狸、羅盤を」
「うん、ちょっと待って――」
ボストンバッグから漢字がビッシリと書かれたビッグサイズの方位磁石のような物を取り出し、秋芳に手渡す。
風水羅盤。
土地の龍脈を調べ、吉凶を占う道具だ。
「我、世の理(ことわり)を知り、鬼を見、妖を聞き、万怪を照らす。疾く!」
印を結び口訣を唱えると、中央の針がクルクルと回り、一点を示し止まる。
「向こうだ、行くぞ」
「うん。でも、あっちってボクたちが来たほうだよね」
「そうだな。まぁ、行けばわかるさ」
あたりに満ちる瘴気は濃いが、動く妖の気配はない。二人は周りに注意しつつ自分らが来た道を引き返して行く。
「はは〜ん、なるほど。原因はアレだな」
花園神社入り口。鳥居の額に書かれた「花園神社」の『花』の字。そのくさかんむりの部分がかすれて、ほとんど消えかかっている。
「花の園が化け園になってやがる。言霊によってこの場の気が変生しちまったくちだな。神魔の境は紙一重。おかげで化け物の園になって、動的霊災どもがわんさか湧きやがった」
「これってば誰かが故意に字をもみ消したのかな?」
「いくら言霊の理を利用して
呪
(
しゅ
)
をかけたとしても、人の身で神社という聖域をこうも変えるだなんて、ちょっと難易度が高いな。そうとうの呪力がないと無理だ」
「秋芳でも無理なの?」
「俺ならできるが」
さらりと言ってのける。
気負いも見栄もない、あたりまえのことをそのまま口にしたようであった。
「とにかくあれをどうにかしなくちゃな。とりあえず一筆書いて、鎮めておくか。笑狸、ペンかなにか書く物を」
「はいは〜い」
ボストンバッグから取り出した毛筆ペンを秋芳に手渡す。
「……つーか、手がとどかねぇ。笑狸、なんかでかい奴に化けろ。おまえが書け。くさかんむりを書くだけでいい」
「ん、いいよ。え〜と、どうしようかなぁ……」
しばし考えた後、変化の術を行使する。
ぐにゃり。
一瞬、笑狸の全身が飴が溶けたかのように歪んだかと思うと、次の瞬間そこには二本の角に剥き出し の鋭い牙、赤銅色の巨躯に虎皮を身につけた大きな鬼の姿があった。
「さっきの奴
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