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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
序章
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、貪るようなあこぎな商売をして、恨まれて死んだ者が
この妖怪になるという。なぜ足がないかというと生前お金に貪欲だった罰として「お足」を閻魔大王に取られたからだという。
熊本県八代市の松井文庫が所蔵する江戸時代の妖怪絵巻『百鬼夜行絵巻』にそのような記述がある。
ちなみに「お足」とは「お銭」を意味する江戸時代の俗語で、纐纈鬼とは江戸時代の言葉遊びから生まれた典型的な創作妖怪だ。霊災というものは人の想いの影響を受けやすい。
こんな妖怪がいるんじゃないか?
あの人は死んで幽霊になったんじゃないか?
このような人々の想いがフェーズ3以上の移動型・動的な霊災。俗に言う妖怪変化の類を産み出すことが多々ある。
「このクソ暑いのにそろいもそろってメラメラ燃えてんじゃねえよ。我祈願、顕聖二郎真君。求借三尖刀!」
素早く導引を結びながら口訣を唱えると、秋芳の手に切っ先が三つに分かれた槍。三尖刀が現れる。
数で勝る分をリーチの長さでうめて対抗する。先ほどの京子の戦法と同じだ。
ただちがうのは秋芳が三尖刀を一振りするたびに数体の佐藤がまとめて消滅すること。
増殖する数よりも消滅する数の方が上なのだ。
(水・克・火!)
脳内であふれる水が火をかき消す様をイメージして武器を振るう。
水神である顕聖二郎真君から借りたこの三尖刀には水行の力が込められている。
陰火をまとった纐纈鬼佐藤には効果てきめんだ。
最後に残った本体にとどめの一撃。
あまりに急な展開に断末魔の叫びをあげることすらなく、驚きの表情を浮かべたまま消滅した。
涼しげな風が流れだす。結界が解けたのだ。
特に核のような物がなければ術者を倒せば結界も解ける。
残心をおこたわず周囲の様子を見るが、もうあやかしの気配は感じられない。
「さて、どうしたものか……」
ベンチに横たわる京子。
疲れているのだから自然に目が覚めるまでそっとしておきたい。しかし起きるまでずっとそばに居るというのも照れくさいし、会ったばかりの男に寝顔を見続けられた。と後で知れば乙女としては良い気がしないのではないか?
かといってこのまま放置というのは論外だ。
家人に迎えに来てもらうよう、携帯電話かなにか身元のわかる物でもあるか・・・。
いやいや、意識のない人の服に手を入れている現場を他人に見られたらどうする?
瓜田に履を納(い)れず、李下に冠を正さずという言葉があるではないか・・・
「ええい、なにも難しく考えるこたぁないか。ここから陰陽塾まですぐ近くじゃないか。おぶって行こう」
とはいえ人の目がある。男に抱きかかえられている様を人に見られるのは嫌だろう。
「人を一人かかえて穏形するのは始めてだが、ま、なんとかなるだろう」
隠
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