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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
Perfect Breaker/未来
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しまうゴジラ。
巨体が大聖杯に圧し掛かり、ビルの瓦礫がバラバラと落ちていった。


「クソッ!!ゴジラ召喚だと?ふっざけんなよ!!」

セルトマンはその状況を眺めていた。

ゴジラとゴジラのぶつかり合いだ。
ここでこちらも令呪を発動しようとも、結局のところ相打ちにしかならない。


とはいえ、今のセルトマンにそんな思考ができたかどうか。
一気に追い詰められ、しかも目的の怪獣王も消し飛ばされようとしているのだ。

やっとのことで手にしたのだ。
永く長く求めてきたそれが、目の前で破壊されるのだ。

ゴジラも、大聖杯も
それが粉々に砕ける。砕けていってしまう――――!!

「やめろ!!そいつを潰すのは俺だ。潰せるのは俺だけだァ!!」

飛び出し、咆哮するセルトマン。
その身体ごと魔力に変換する勢いで、全身が魔力で包まれていく。


そうしてバーニングゴジラの口内を目指して突っ込んでいくセルトマン。

しかし


ゴッッッ!!!

「がヒュッ!?」

気づいた時には、セルトマンの目の前を、赤い閃光が覆い尽くしていた。

飛び出していく小さな光がゴジラの熱戦に包まれるのを見て、蒔風がそちらを向く。
ゴジラのほうへと視線を戻しながら、その何かの落下地点へと向かう蒔風。

そのうちに、総ての決着がつきそうだった。


ズドンッッ!!

「ゴッ・・・ギャァァアアアアアアアア!!!」

「グゥゥゥァアアアアアアアアアアアア!!!」

バーニングゴジラの熱線が、ついにゴジラの身体を貫いてさらには大聖杯である「EARTH」ビルにまで到達した。
そのすべてを破壊しつされ、ガラガラと崩れていく「EARTH」ビル。


大聖杯から魔力が漏れ出し周囲を侵食しようとするが、ゴジラの胸元に空いた巨大な穴の修復のために魔力が吸い出されていく。
まだかろうじて、大聖杯は魔力配給の能力は残していたのだ。

そうして治り切らないにもかかわらず魔力はゴジラのもとへと流し込まれ、魔力が流れ出すことによる災害は防がれる。


しかし、仮にもゴジラ。
胸に穴が開いてもなお闘志は萎えず、バーニングゴジラに対して熱戦を吐き掛けてその右目を吹き飛ばした

だが


「グォォォオオオオオ!!」

バーニングゴジラは止まらない。
鋭利な爪にまで高温が回ったのか、真っ赤に発光したそれが、ゴジラの咽喉を裂いて潰す。

ついにゴジラは巨体を崩し、その全身を大聖杯へと向けて倒れこんでいってしまったのだ。



「おおおおおおッッ!!」

「や・・・った?」

魔力の枯れ掛けた大聖杯が崩壊し、ゴジラの巨体も大地に伏せて魔力へと変換されて消滅していく。



同時に
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