ペルソナ3
1877話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
直ぐこちらに向かってきていた。
仲間が倒された事に気が付いていないのか、それとも単純に仲間が倒されても特に気にしていないのか……ともあれ、スライム状の身体は地面を滑るようにしてこっちに近づいてきていた。
「っ! 取りあえず1人1匹を相手に! それで、自分の敵を倒したら他の仲間の援護に! 順平、この敵は火が弱点だった筈だから、ペルソナでアギを!」
「分かってるよ!」
自分だけに改めて念押しされたのが気にくわなかったのか、順平は苛立ち混じりに叫ぶと、次の瞬間召喚器に手を伸ばす。
そんな順平の側では、有里もまた召喚器に手を伸ばしていた。
唯一真田だけは、ペルソナを召喚するのではなく自分で真っ直ぐにシャドウに向かって突っ込んでいく。
当然の事だが、有里がシャドウをそれぞれ撃破するように指示を出したからといって、シャドウがわざわざそれに従わなければならない義理はない。
そして最下級のシャドウの臆病のマーヤは、自分達に向かって突っ込んでくる真田に対して3匹揃って集中攻撃をする事にする。
『ブフ』
3匹の臆病のマーヤから、同時に放たれたブフ。
それは合計で6本の氷柱となり、自分達に向かって突っ込んでくる真田に向かって飛んでいく。
「うおおおっ!」
当然真田も、自分に向かって攻撃されるというのは理解していたのだろう。
突っ込んでいった速度のまま身を低くし、地面を滑る。
スライディングのような感じでブフの攻撃を潜り抜ける。
もっとも、幾ら何でも無傷で済む筈がなく、何本かの軌道が低かった氷柱に何ヶ所かかすり傷を負っていたが。
ともあれ、放たれた氷柱の一撃を回避しながらスライディングをした真田は、一番近くにいた臆病のマーヤの身体に思い切り足をぶつける。
スライム状の身体をしている臆病のマーヤだけに、当然その一撃で倒すという訳にはいかず……いや、それどころか、足の大部分がスライム状の身体に飲み込まれたかのように動きを止めてしまっていた。
だが、それが半ば真田の狙いだったのだろう。
そのまま半身をスライムに埋めつつ、拳を振るう。
身体全体を使った一撃ではなく、あくまでも腕の力だけを使ったパンチ……いわゆるテレフォンパンチという奴だったが、それでも臆病のマーヤの仮面を砕くには十分な威力があった。
そして真田は転がるようにしてその場を離れ……そのタイミングを待っていたかのように、2発のアギが飛ぶ。
いや、実際に有里と順平はそれを待っていたのだろう。
2人のペルソナから放たれたアギは、転がった真田を追おうとしていた臆病のマーヤに命中し、その場でバランスを崩させ、転ばせる事に成功させる。
……何度か見てるが、スライム状の臆病のマーヤが転ぶというのが、奇妙な光景に見える。
と
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ