暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
Oneself/抑止力
[10/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「何を召喚する気だ?」


令呪を手に入れて、それくらいしかすることなど思いつかない。
だが、何を召喚するというのか。


「ゴジラに対して有効な怪獣でも召喚するか?」

だがそれはできない。
聖杯の接続元はアーカイヴ。

そこにはない存在は召喚できないし、ゴジラはセルトマンのデータありきでの召喚だ。


「出来ないだろう?」

「ああ、できないな」

あざ笑うセルトマンに対して、蒔風も同意する。
しかし、蒔風の顔に敗北はなく。


「だけどよ、召喚できる奴が―――――一体だけいるだろ?」

「まさか――――!!!」

セルトマンの顔が引きつる。
確かに、それなら倒せるだろう。だが、まさかそんな。

そんなことを思いつくとは―――――!!!

「下手をすればこの世界ごと吹き飛ぶぞ!!」

「このままだと消えるんだから、やらないほうが下手じゃねーかよ」

それに、ここまでしたのはお前だろと、しかしいたずらをする時のような顔で蒔風が笑う。



「なあ?」

「くっ・・・だ、だが無駄だ!!あの大聖杯は、令呪があろうとも召喚はできない!!こうなることを俺が想定できなかったとでも思うのか!!」

サーヴァントシステム上、令呪を奪われることは十分に予測がつく。
故に、仮に奪われても大聖杯に「召喚」は通じないのだ。


「どうする?大聖杯の中に入るか?させねえよ!!」

そう。セルトマンを除く存在は、召喚するためには最悪大聖杯内部に入らなければならない。
しかし、それをもはや許すセルトマンではないだろう。


「させるとでも」

「お前忘れてないか?」

蒔風が立ち上がる。
そして、後ろに下がりセルトマンを見る。

背後にある「それ」をバンと叩き、にやりと笑って号令を出した。


「長門。頼む」

「情報の連結を解除する」

その単語とともに、蒔風の背後の「EARTH」(仮)が消滅していく――――!!!



「な・・・しま」

そうだった。
この建物はどこから来たのか。

一体誰が、何を使って作り出したものだったか。


思い出せ。
確かこの建物は、アリスが「大聖杯の魔力をかすめ取って実体化させた」建物だったはず――――!!!



「ヤバい・・・・」

「構成を解かれたこいつは魔力となって散っていく。その大本は大聖杯の魔力なんだから、戻っていくのは至極当然!!」

そして、その戻っていく魔力のラインを伝って、蒔風の令呪が強い輝きを放ち始める。




「ゴジラってよー、仲間思いなんだよな」


輝く令呪は、次第に銀箔の魔力を帯びてその準備を終える。



「息子の
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ