第六章 Perfect Breaker
Oneself/抑止力
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「何を召喚する気だ?」
令呪を手に入れて、それくらいしかすることなど思いつかない。
だが、何を召喚するというのか。
「ゴジラに対して有効な怪獣でも召喚するか?」
だがそれはできない。
聖杯の接続元はアーカイヴ。
そこにはない存在は召喚できないし、ゴジラはセルトマンのデータありきでの召喚だ。
「出来ないだろう?」
「ああ、できないな」
あざ笑うセルトマンに対して、蒔風も同意する。
しかし、蒔風の顔に敗北はなく。
「だけどよ、召喚できる奴が―――――一体だけいるだろ?」
「まさか――――!!!」
セルトマンの顔が引きつる。
確かに、それなら倒せるだろう。だが、まさかそんな。
そんなことを思いつくとは―――――!!!
「下手をすればこの世界ごと吹き飛ぶぞ!!」
「このままだと消えるんだから、やらないほうが下手じゃねーかよ」
それに、ここまでしたのはお前だろと、しかしいたずらをする時のような顔で蒔風が笑う。
「なあ?」
「くっ・・・だ、だが無駄だ!!あの大聖杯は、令呪があろうとも召喚はできない!!こうなることを俺が想定できなかったとでも思うのか!!」
サーヴァントシステム上、令呪を奪われることは十分に予測がつく。
故に、仮に奪われても大聖杯に「召喚」は通じないのだ。
「どうする?大聖杯の中に入るか?させねえよ!!」
そう。セルトマンを除く存在は、召喚するためには最悪大聖杯内部に入らなければならない。
しかし、それをもはや許すセルトマンではないだろう。
「させるとでも」
「お前忘れてないか?」
蒔風が立ち上がる。
そして、後ろに下がりセルトマンを見る。
背後にある「それ」をバンと叩き、にやりと笑って号令を出した。
「長門。頼む」
「情報の連結を解除する」
その単語とともに、蒔風の背後の「EARTH」(仮)が消滅していく――――!!!
「な・・・しま」
そうだった。
この建物はどこから来たのか。
一体誰が、何を使って作り出したものだったか。
思い出せ。
確かこの建物は、アリスが「大聖杯の魔力をかすめ取って実体化させた」建物だったはず――――!!!
「ヤバい・・・・」
「構成を解かれたこいつは魔力となって散っていく。その大本は大聖杯の魔力なんだから、戻っていくのは至極当然!!」
そして、その戻っていく魔力のラインを伝って、蒔風の令呪が強い輝きを放ち始める。
「ゴジラってよー、仲間思いなんだよな」
輝く令呪は、次第に銀箔の魔力を帯びてその準備を終える。
「息子の
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