第六章 Perfect Breaker
Oneself/抑止力
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アーカイヴ通りに進めてきたのは、、確かに堅実で確実だ。
セルトマンの余裕も強さも、そこにある。
だからこそ、それがコンプレックスだった。
完全なる肉体。
最新最古の人類として存在を得た彼だが、それがなかったらここまで来れたのか。
勝ち進んでくる自信はある。
だが、絶対かと言われれば――――
そう
だからこそ、そこを突かれたセルトマンは激昂するのだ。
安全パイしか切らない、チキン野郎だといわれるのは我慢ならない。
「そこか蒔風・・・・ですか・・・・プフッ」
「テメェ、ブチコロシだぞォ゛ラァ゛!!!」
そして、ついに青龍の言葉にキレた。
今のセルトマンにアーカイヴはない。
故に、このままでいいのかという不安は当然あった。
アーカイヴ頼り。
そこをこのような形で挑発されては、セルトマンは止まれなかった。
「行きますよ―――――!!」
朱雀による槍の一閃。
それを真正面から手のひらで受け止めるセルトマン。
上腕部まで貫く朱雀槍。
だがセルトマンはそのまま槍を掴み引き寄せ、朱雀に蹴りをぶち込んだ。
ゲハッ!!と空気を吐き出して転がる朱雀。
その朱雀に見下すように唾を吐き、腕を引き裂いて槍を強引に抜くセルトマン。
そしてその槍を、天馬へと思いっきり投げつけた。
轟音を上げて飛来するそれを弾く天馬だが、それと同等の速度で接近してきたセルトマンの頭突きで顔面から吹き飛び、さらにセルトマンの振るった左右の腕は玄武と麒麟の喉に命中して弾き飛ばした。
「もらった!!」
その隙に、背後に回っていた獅子がセルトマンの身体に糸を巻き付けその動きを止める。
ギチリと肉に食い込み、血を噴出させるほどの締め上げを見せる糸。
だが、それを気にすることもなく引き上げるセルトマン。
締め上げられているのは、両肩と両太ももの付け根。
セルトマンはそのうちの左半身を捨てて、獅子の顔面へと靴底をめり込ませた。
ボトリと落ちる左の腕と脚。
その瞬間からそれらは崩壊をはじめ、セルトマンは回復を始める。
「テメェらは砲撃だとかじゃ殺さねぇ。踏み潰して、捩じり切って、この素手でぶち殺さなきゃ気が済まねぇ」
たとえ活動不能になっても、七獣たちが本当の意味で「死ぬ」ということはあり得ない。
世界四剣は、そのどれもが不壊である。たとえその場は損壊しても、時間とともに再生する。
そのうち、天剣と神剣は完全不壊だ。
使役獣行動不能ということはあっても、剣そのものは壊れない。
だが、それが相手であるにもかかわらず、セルトマンは言う。
貴様らを殺す――――と
たとえ今この場で剣に戻り、蒔
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