第六章 Perfect Breaker
Oneself/抑止力
[4/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
作品で、ゴジラは体内からの攻撃で体に穴が開き、そこから放射熱線が漏れ出して大爆発した。
結局、心臓だけが残ってそれが活動を始める、というラストだったため、ゴジラの不死性がプラスされただけだったが。
しかし、逆を言えば同じ方法で爆破させてから、心臓を見つけ出して潰せばいい。
とはいえ、この大怪獣の体内に入ろうというものはそもそもいない。
セルトマンからすれば、この怪獣を使って世界を破壊しるつもりだし、方法がわかっている以上もはや倒したも同然だ。
一方、「EARTH」側にそれをやれる人間がいない。
体内に飛び込んだところで、核エネルギーに飲まれて死ぬだけだ。爆破することなど到底かなわない。
つまりあの中に飛び混んで、なおも活動できる人間でなければ、こいつは倒せない。
「な〜んか大怪獣も大したことねぇのな」
上半身を瓦礫に埋め、倒れ伏しているゴジラをポンポンと叩いてセルトマンがぼやく。
だが、それこそ自身の完全性の証明だとして頷いてから、令呪をかざして命令しようとする。
「セルトマンを止めろ!!!」
「もう遅いぜ」
ゴジラが倒れたのを確認し、「EARTH」メンバーが一斉にセルトマンへと向かっていく。
だが、令呪の施行は一瞬だ。到底誰も間に合うわけがない。
「令呪をもって命じる。怪獣王よ、この世界を―――――」
「ゴォァアアアアアアア!!!!」
「はか、何っ!?」
令呪が輝き、しかし、セルトマンは最後まで言うことができなかった。
首の骨が砕けていたというのにもかかわらず、ゴジラはガバリと起き上がり、全身から熱を噴出して、さらに稲妻まで巻き起こし始めたのだ。
そして天空高く咆哮し、その背鰭が再び発光し始めた。
「全員さがれ!!」
ゴジラのそれを見て、メンバーが一斉に退がる。
だがセルトマンだけは、その光景を見て笑っていた。
「はっはは!!そうだよな!!そうでなくっちゃぁ、面白くねぇ!!」
ゴジラに向かって叫び、そして大地に向かって手をかざす。
魔力が大地を侵食し、そこに存在する一切の者を撃破する最強術式――――
「大地――――咆k」
「グゥゥルァアアアガぁアアア!!!」
カッッ!!という音がした、と錯覚するほどの光が起こった。
セルトマンの大地咆哮ではない。
ゴジラが放射熱線のエネルギーを飲み込み、全身から発散させて周囲を焼き尽くす体内放射を実行したのだ。
全身から放たれる、全方位に向けられたその放射は、街を焼き、大地を焦がし、空を染めた。
至近距離にいたセルトマンなど、ひとたまりもないだろう。
だが、これでは死ねないセルトマンの身体は、「EARTH」ビルのほうへと吹
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ