第六章 Perfect Breaker
Oneself/抑止力
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ら語るべくもないだろう。
だが、やはり覆しようのない圧倒的な体重差。
ガクンとゴジラの頭部が下がりはするも、重心を崩す程の威力はない。
バン!!
「おっと!!」
目が回復したのか、鼻先に乗るセルトマンを狙ってゴジラの手が叩き付けられた。
頭を垂らし、腕を叩き付けるゴジラ。
そのまま乗っていれば、両方の勢いに挟まれてしまうだろう。
だがそんなことは重々承知。
セルトマンはそこから飛び降りて、太もも付け根を蹴り飛ばし、真横に跳ねてビルの屋上へと飛び降りる。
そして着地と同時に砲撃を発射。
両腕から連続で放たれる全力砲撃。その連弾に、蹴り付けられたゴジラの足がさらに押し戻される。
「チッ」
だというのに、セルトマンは舌打ちを撃つ。
砲撃をやめ、ビルから飛び降りた。
(関節部に一撃。その後に一気に攻めればよろけるくらいはするかと思ったが)
セルトマンの狙いは、どうやらゴジラの転倒だったらしい。
しかし、結果は見ての通り。押し戻していくだけだった。
ゴジラの表皮は堅く、関節を押し曲げるには至らなかったということだ。
ちなみにゴジラの骨と筋肉は、その巨大な身体を支えるために凄まじい発達を果たしている。
骨は合金ほどの硬度を誇り、それを動かす筋肉は骨に巻き付くように存在している。
ゴジラの足をつぶす、というのは、相当無茶な作戦だということだ。
「ダァッっ!!」
着地したセルトマンの砲撃が、今度は飛び降りたビルを貫通した。
だがそれはゴジラを狙ったものではなく、あくまでもビルのみへのもの。
一階部分を破壊しつくし、そしてそのビル全体に魔力をまとわせていく。
そうして、セルトマンの魔力で浮遊していくビル。
そしてセルトマンは、ゴジラの顎に向かって腕を思い切り振り上げた。
「体重差が問題なら、これでどうだ?」
唸りをあげて飛来するビル。
ハンマーのように突撃していくそれが顎下に命中し、ゴジラの身体が大きく仰け反った。
バラバラに砕けるビル。
その一撃に、さすがのゴジラもムカついたのかギラリとセルトマンを睨みつける。
口内と背鰭が蒼く光り、周囲の大気を吸い込み一気にバーストさせる。
「ヤベッ!!」
ゴォッッ!!
放射熱線が吐き出される。
その場からダッシュで駆けだすセルトマンの後を、放射熱線が地面を溶かしながら追い回していく。
「おおおおおぉぉおお!!」
大声をあげながら逃げ惑うセルトマン。
そのセルトマンを、熱戦を吐きながら追って行くゴジラ。
だがちょこまかと逃げるセルトマンに、なかなかそれは命中しない。
それを理解し、ゴ
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