第六章 Perfect Breaker
Attack/進撃
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違います》
「え」
《掠ってもません。風圧に殴られただけです》
レイジングハートからの報告。
そう。彼女たちは風圧に吹き飛ばされただけだ。
遠心力も効いたあの尻尾の先端など、どうであれ当たればこの程度ではない。
「うぉぉぉおおおおおお!!!」
別の場所には、ビルの壁を駆けあがる杏子がいた。
そしてゴジラの腹部あたりの高さに達すると、そこから跳躍して槍を構えて突っ込んでいった。
「これでも――――くらいなァ!!」
手にした槍が、彼女の魔力に応じて巨大化し、ゴジラの左太腿の付け根部分に突き刺さった。
だが先端が突き刺さったくらいのわずかな傷だ。
簡単に抜けてしまいそうなそれだが、杏子の役目はこれでいい。
「任せたよ!!」
「任せとけ!!」
その杏子の後から、ランサーが飛び出してきた。
杏子の槍を踏み台にして、さらに上空へと跳び出した。
「この槍の一撃、受けてみよ!!」
ランサーがゲイボルグを構える。
いつもの突き刺す動きではない。これは投げ放ち突き貫く形だ。
「突き穿つ死翔の槍!!!」
投げ放たれるゲイボルク。
その紅の閃光は、ゴジラの心臓部へと確実に突き刺さっていく。
「グッ・・・にしてもこいつかてぇな・・・!!!」
投げ放ち、その経過を見るランサーだが、表皮の硬度に驚いていた。
このゲイボルク真の一撃を、堪えるのがまだいたとは。
しかし
「耐えきれる、なんてことはねぇ」
ランサーの言葉通り、ゲイボルグは侵攻を遅らされてはいるものの止まってはいない。
そして、まるで堰が切れたかのように、ゲイボルグは一気に飛び出していってゴジラの身体の反対側から抜け出してきた。
「心臓、確かにいただいた」
ブシュウ、と血が噴き出す。
同時にゴジラの身体がガクンと止まり、デンライナーへの猛攻も止まった。
戻ってきたゲイボルグをキャッチし、着地するランサー。
サーヴァントの霊核は心臓と頭にある。そこを切り離すか破壊すれば、そいつは消滅する。
しかし
「ぐぅお!?」
『な・・・なんで!?』
デンライナーを衝撃が襲う。
ゴジラの腕が、念願のデンライナーを掴みとっていたのだ。
「バカな!!「奴」の心臓は確かに貫いたぞ!!」
ドォンッッ!!!
ランサーの驚愕の叫び。
同時に、その場所がゴジラに踏みつぶされるのを霊体化して逃れる。
彼らは知らないことだが、ゴジラには驚異的な生命力を裏付ける、ある再生細胞がある。
「オルガナイザーG1」と呼ばれたその再生細胞は、小さな傷なら即座に再生するだけの治癒能力を持
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