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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
Attack/進撃
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それを凍り付かせる魔力もすごい。
振り落されずに走りきれたのも、突き刺した瞬間に体内から冷やされていたからだ。

首の周囲には頸動脈がある。
そうでなくとも、首元から急に冷やされればどんな生物も動きは止まる。

そうして一周したクラウドは剣を振り抜き、そのまま空中へと飛び出していった。


振り返ると、首から頭と胸元へ、クラウドの凍気による評決がビキビキと広まっていっていた。
それに伴い、動きが緩慢になっていくゴジラ。


「動きを止めたぞ!!」

「あとは全身凍ったところで砕くだけなのか・・・?」


嫌に簡単に終わるな。
クラウドもそれには疑問を持っていた。

だから、油断せずにその光景を睨みつける。


すると

ジッ・・・・ジジジッ・・・・


何か、電磁波のような音がしてきた。
そして気が付くと、ゴジラの背鰭が発光していき―――――


「ガアッッ!!!」ゴゥッッッ!!

「ヅッッ!?」

口から吐き出された放射熱線の熱が、融解をすっ飛ばしてその氷を一気に蒸発、昇華させてしまった。

青白い熱線は地面に向かって吐き出され、大通りを一直線に破壊する。
そしてそのまま上空へと向けられて、振り回すように方向転換。

上空を飛び回るメンバーは攻撃をやめ、その回避に全力を尽くして飛び回る。


旋回し、潜り込み、回り込み、逃れていくメンバーだが、追われ続けたアリシアとフェイトが段々と追いつめられていた。


「クッ・・・行くよ、アリシア!!」

「オッケイフェイト!!」

「「真ソニック!!」」

デバイスが展開し、ウイングシステムが起動する。
鋭い翼が背から展開し、一気に砲撃から逃れていく二人。

グゥンッッ!!と一瞬のうちに足元に迫りつつあった放射熱線を置き去りにして、ゴジラの背後に回っていく。


「これでなんとか・・・・」

「・・・あ」

だが、逃げ切れたと思うには早すぎた。

ゴジラを時計回りに逃げていたフェイトたち。
逃げ切れたと思ったその瞬間、彼女たちの左側から熱線が振り回されてきたのだ。



「あ、あの野郎な追いつけねぇからと分かって・・・あの一瞬で反対方向に振りなおしやがったぞ!!」

「ダメだ・・・私たちなんかじゃどうしても・・・・」

「バカ!あきらめんな!!」

地上から足を崩そうと攻撃を繰り返す杏子とさやかが愕然とする。
見上げる空では、今にも熱戦が二人のもとへと向かい


『だァァアアアアあああああああ!!』

ゴゥッ、ドォッッッ!!

そのフェイトとアリシアを轢き飛ばさんとする勢いで、真下から突っ込んできたデンライナーが二人を攫って回収していった。



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