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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
Kaiju/破壊神
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ととったぐらいじゃ再生するぜ?さっきもピンポイントでこれだけ破壊しようとしていたが・・・・」

トントン、と親指で胸を指すセルトマン。
そこにあったはずの傷は、すでにきれいになくなっている。

「並の攻撃じゃ破壊は不可能だ。つまり、こいつを狙って俺を無力化するってことは、俺のここにデカい穴開けなきゃ無理ってことだ」

それはつまり、セルトマンの絶命を意味する。
とはいえ、簡単に「穴をあける」といってもそれにいったいどれだけのエネルギーと攻撃が必要になるか分かったものではないが。


「だったらなおさらだな、セルトマン」

セルトマンの背後の蒔風が、さらに言葉を続けて告げていく。


「お前の召喚していっている再生怪人ももうネタが尽きてきたぞ。あっちを手伝ってるほかのメンバーももうこっちに来始めている。そうなったら、お前でももう防げないだろう?」

そしてこれ以上続ければ、「EARTH」としてはセルトマンを殺さなければならなくなる。
降参してくれれば、投降してくれるのならば、これ以上の戦いも負傷もないのだ。


「勝ち目はないぞ、セルトマン!!!」

「・・・勝ち目、か」

ショウと蒔風の言葉に、はぁと溜息をついてから伸ばしていた腕をだらりと下げる。
観念したか?と正面にいるショウへと視線を飛ばすが、ショウから帰ってくるのは同じように疑問の視線だ。


「ああ、そうかもしれないな」

息を吐き出すようにつぶやきながら、ショウを指し

「アーカイヴは解放され」


蒔風を指し

「俺の正体や弱点も知られ」


周囲を指し

「しかも四面楚歌と来た」


腰に手を当て

「わかるわかる。すごくわかる。おれ、すごい不利だもんな」


やさしく笑い

「そうだよなぁ。お前らからしたら、確かにそう思いたいのは山々だよな」


「――――――あぁ?」

「ここまでしたんだ。セルトマンを追い詰めているんだーって思うよな。あーうん。でもそれ残念だけど――――――」


「ショウッ、翼刀ォッ!!!」

「あの野郎―――」

「まだ・・・ッ!!」


「――――あくまでも、お・も・い・こ・み、だ」


蒔風の咆哮と、その必要もなく察知したショウ。
そして冷や汗を垂らした翼刀が、一斉に駆け出してセルトマンへと向かっていく。

この距離を詰めるのに、時間は一瞬。
だが、セルトマンの工程はわずか刹那に終わる。


セルトマンの手が、地面に触れる。
そして


『大地から悲鳴が聞こえる。おお、この叫びは我が息子の怨嗟の叫び』

「止め――――」



大地咆哮(アベル・スクリーム)

ド――――――――
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