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世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
Adam/正体
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ころで、勝てないことがわかっただけ。

肋骨をどうにかすれば弱体化するのだろうが、彼はそこを必死になって守るだろう。


「ショウも翼刀も唯子も死んで、残るはなんだ?ん?そんな戦力で、俺に勝てると思ってんのか!!!」

「叫ぶなよ、セルトマン。焦りが見えてるぜ?」

以前優位なはずのセルトマン。
だがしかし、彼の顔にははっきりと焦燥が見えて取れる。


「アーカイヴ通りにいかなかったのか?しょうがないさ。この世界はすでに介入を受けている」

「介入だと?」

「「奴」の時に俺が各世界に手を出した時のように、この世界にはすでに手が加えられている、ってことだ」

「は、そんなことが・・・・!!!」

「ん?どうした?」


蒔風の言葉に反論しようとするセルトマン。

まだ修正可能だとでも思っていたのか、アーカイヴを覗き込む。
だが、見る見るうちにその顔は青ざめていく。


「バカな・・・よ、読めない。読めない!!未来の情報が・・・・現時点までの原典しか見れないだと!?」

狼狽するセルトマンに、そうだろうなと腕を組む蒔風。
何かを知ってる風なこの男に、セルトマンが怒りの形相で叫んだ。



「き、貴様!!何か知っているな。何を知っているんだ。何がわかっているんだ!!!」

「俺は知らん。過去に何があったのかも、お前が見た原点に何があったのかも。だが、いえることはただ一つ」

「なに・・・・」

「最初から、決まった未来なんてなかったってことだ」

「ここまで・・・・ここまでアーカイヴの通りにしてきたというのに・・・・なぜだ・・・!!!」

「まぁまぁ。お前さんが慌てるから、こっちは冷静になれたよ。ショウのこととか」

焦りに拍車を掛け、狼狽していくセルトマン。
その彼に、蒔風がなだめるように声をかけた。

セルトマンはやかましいといった視線で睨みつけるも、蒔風は笑みを浮かべて、講義するかのように語りだした。


「魔導八天がな?アリスのところに行ってないんだよ」

世界四剣には、それに対となる剣が存在する。
だが、どちらにも優劣はないのに片方に「反」がつくのはなぜか。


単純な話、反四剣は四剣所有者に応じて所有者を選ぶからだ。
中にはセイバーのような特殊な例もあるが、基本的にはそれに近い存在に与えられる。

蒔風とショウ
翼刀と唯子

ならば、ショウが死んだら魔導八天は誰の手に?


「今の世界でそれを手にできるのはアリスくらいだ。だが、あいつはそれを手にしていない」

つまり、その所有者はまだ死んではいないということだ。

そしてこの男は、蒔風ショウという男が、自分だけ生き残って翼刀や唯子を死なせるような男ではな
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