第六章 Perfect Breaker
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はなく、どうやら完全に消滅のようだ。
「倒したってことすかね?」
「だろうな。ほら」
周囲に視線を古翼刀に、ショウが本棚を指さした。
ハラハラと散っていく蜘蛛の巣。
それと同時に、アーカイヴが息を吹き返したかのように光りだした。
「さて、問題はどうやって帰るかだけど」
「勝手に追い出されるだろ」
「ギィィイイイイイイ!!!」
談笑する翼刀とショウ。
その背後から、頭部だけになった蜘蛛がとびかかってきた。
あごの鋏が飛び出して、二人を上下に切断しようと開く。
その叫びを聞いて振り返り、とっさに身構える二人だが
「ギ――――ギュシュァ・・・・」
一気に減速し、床に落ちる蜘蛛。
ザリザリザリと床をこすりながら接近し、二人の眼前で止まる。
もはやその目に光はなく、どろりと濁った色をしていた。
そしてそのまま、どろりと溶けて消滅してしまう。
「もぅ、油断しすぎっしょー」
そう言うのは、蜘蛛の向こう側にいた唯子。
レヴィンを纏った手でトントンと肩をたたきながら、ニコッと笑う彼女に言葉も出ない二人。
こうして、アーカイヴの解放に成功する三人。
いずれ穴が開き、ここから追い出されるように外に出るのだろう。
封印は解けたが、皆が帰るのはまだ少しかかる。
ここの封印はそれほどのことなのだ。
そしてその頃、元の世界では―――――
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「解けたぜ、セルトマン。お前の正体」
十五天帝のうち「火」を握り、その切っ先を撫でる蒔風。
そこに付着した、血の染み込んだ土塊を摘み取る。
「だがわかった以上、打破することはできる」
「・・・・・・」
胸元を抑え、無言で蒔風の言葉を聞くセルトマン。
それに対して、蒔風が切っ先を向けてセルトマンへと宣言した。
「長かったな――――これで終わりだ、セルトマン!!!」
to be continued
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