第六章 Perfect Breaker
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だったら吹っ飛ばせば」
「原典ごとやったらどうなるかわからないじゃん!?」
「そうか・・・・」
とりあえずショウに言うべきだ。
そうして振り返る二人。
と、そこで少し視線を上にしたところで言葉が詰まってしまった。
「あ、あの、ショウさん」
「なんだよ?」
今彼らの立ち位置を説明すると、三人はアーカイヴの真ん中にあるパソコンの前だ。
翼刀はパソコンの棚に背を向け、ショウはパソコンの棚の方向を向いている。
向き合う二人だが、翼刀と唯子の視線は上に。
ショウが背にしている棚の上だ。
なんだよおまえら、とあきれるショウの肩に、ペトリと何かが垂れてきた。
それを手に取ってみるショウは、即座に嫌な顔をして気味悪がり
「うえー・・・なんだよこr」
上を向いて、それをみた。
ギラギラと光る、赤い八目。
頭しかのぞかせていないが、全長を見るのはもっといやだ。
顎から除く鋏のような牙がカチカチと鳴らされていて、人ひとりムシャムシャと食べられるサイズだからだ。
腹部がどれだけの大きさかなんて、見たくもない。
落ちないように掴んでいる爪が頭の左右からちょこんと見えているが、実際にはチョコンどころじゃないはずだ。
しかも、見える爪の数は左右に二個ずつ、合わせ四つ。
あれが思い当たる生物の形をしているのなら、きっと向こう側にもう四つの足があるのだろう。
お分かりだと思うが、その大きな大きな生物は、八つの目と足で獲物を食らう、あのお馴染みの節足動物だった。
「「「蜘蛛ーーーーー!?」」」
うわぁーーー!!と叫ぶと同時に動き出す蜘蛛と三人。
ガチャガチャと本棚をよじ登り、そして落ちてきてその前脚が翼刀と唯子を、尻に当たる部分がショウをつぶそうと襲い掛かってきのだ。
ショウは叫ぶだけで動けない二人に駆け寄り抱え、叫びながらもその場からダッシュで逃げだした。
「うぉぉおおお!?お、お、お前らもう自分で走れ!!」
「は、はいぃ!!」
「なんなんすかあれ、なんなんすかあれ!?」
「でかい蜘蛛!!」
「ンなこと聞いてんじゃねーよ!!」
「たぶんここの防衛プログラムみたいなのだろ!?」
「あだっ!?」
走りながら叫ぶ彼らだが、唯子がおでこを何かにぶつけて弾かれたように後ろに倒れた。
立ち止まり大丈夫かと立たせる翼刀と、何かあるのかと警戒するショウ。
と、唯子がぶつかった地点で手を前に出すと、コンコンと何か壁のようなものに手が当たったのを感じる。
「壁があるぞ」
「うそ!?だって俺らもっと向こうから来ましたよね!?」
「ここにいる人間と、アーカイブの大きさに合わせ
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